テストポイント システム

テストは、ボード製造プロセスの重要な部分です。製造後、一般的にボードは、回路がショート、またはオープンでないか確認するためにテストします。一度、全ての部品を実装後、シグナルインテグリティや動作を確実にするため再度、ボードをテストします。このプロセスの手助けとして、ボード上にテストポイントを設定することは基本的に有益です。それにより、テスト装置で必要なテストを実行できます。

ボード上のテストポイントの位置は、テストモード ( bare-board 製造テスト, in-circuit 実装テスト, 等を含む) やテスト方法 (flying probe を使用して自動化されたテストや bed-of-nails fixtures, 手動テスト, 等を含む) を含む基板製造メーカーに依存します。例えば、bare-board 製造テストを実行する時、ボードは部品が実装されていないので、全てのパッドやビアがテストポイントを割り当てる対象となります。 しかし、in-circuit 実装テストを実行する時、これは異なります。ボードに部品が実装されているので、コンポーネントパッドや、コンポーネント下のパッドやビアへプローブを接触できません!

Altium Designer では、必要に応じて bare-board 製造テストや/または in-circuit 実装テストのために、テストポイントを個別に割り当てることができます。テストポイントは、手動、または Testpoint Manager を使用してより合理的に自動で割り当てることができます。

テストポイントの計画

パッドやビアにテストポイントを割り当てる前に、必要とされることについて戻って考えることは良い方法です。以下は、デザインにテストポイントを割り当てるために考えるいくつかの方法です。:

  • テストポイントを設定できるボード面を選択する時、テストプロセスやそれに関する設備について考えるべきです。例えば、ボードは bottom 面のみ, top 面のみ, または両方の面からプローブされます。
  • コンポーネントの下のテストポイント (コンポーネントと同じボード面で) は、通常、bare-board テストで使用されます。これは、実装ボードテストのためにテストポイント位置を決める時、考慮する必要があります。
  • 必要に応じてこれを達成するために、ビアを使用してボードの一方の面のみに全てのテストポイントを設定することが妥当です。 この理由は、dual-head テストの設備は single-head テストの設備より大きな損失を負うためです。
  • 多くの標準でない複雑なテストポイントを設定すると、ボードをテストするための設備を設定する際によりコストがかかります。最善の方法は、一般的にテストできる方法論を展開することです。よく考慮した適応できるテストポイント方針により、異なるデザインをコスト的に効率よくテストすることができます。
  • 慎重に考えることで、デザインのどんな via tenting の必要条件にも対応できます。指定したテストポイントのビアの Tenting は、効果的にテストプローブの接触をブロックします。液体のマスクはビア穴を通して流れ出る傾向があるように、liquid photoimageable (LPI)ソルダーマスクを使用して部分的に tenting にすることは、接触の問題を引き起こします。剥離できるソルダーマスクは、このような指定したビアの仮の tenting を設定するために使用するかもしれませんが、これはコストがかかります。
  • テストポイントを指定する時、どんなデザインパラメータも考慮されるように厳密に製造、実装業者と相談してください。これらは、通常の配置や配線クリアランスより厳密な、テストポイント同士のクリアランスや、テストポイントとコンポーネント間のクリアランスを含めることができます。

パッドやビアのテストポイントをサポート

Altium Designerではテストポイントをサポートしており、製造と / または実装テストでのテストポイント箇所として使用するためにパッド ( スルーホール、または SMD ) と / または ビアを指定できます。パッド、または ビア をテストポイントとして使用するためにテストポイント属性(製造、または実装テストポイントや、ボードのどちらの面をテストポイントとして使用するか)を指定します。これらの属性は、Pad または Via properties ダイアログで指定します。

そのプロセスを合理化するため、手動でパッド / ビアのテストポイント属性を設定する手間を緩和します。Altium Designer では、Testpoint Manager を使用し、デザインルールに基づいて自動でテストポイントを割り当てる方法があります。この自動割当では、簡単にパッド / ビアにテストポイント属性を設定できます。もちろん、個々のパッド / ビアに手動でテストポイントを指定するためのオプションもあり、ボードに使用したテストポイントを全てコントロールできます。

パッド、またはビア属性ダイアログのオプションを通してテストポイントを指定します。
最も効率的なプロセスは、Testpoint Manager を通して実行するプロセスです。

Summer 09より以前の製品で作成した PCB デザインを開く時、どんな有効なテストポイントオプションも製造テストポイントが有効になります。

デザインルール

PCB デザインの制約は、よく考えて design rules として設定すべきです。テストポイントの計画を成功させるには、全てのテストポイントへアクセスでき bare-board と / または in-circuit テストの一部として使用できることです。そして、決定している制約は決まった場所に設定する必要があります。これを終了するには、以下のルールタイプを PCB Editor's デザインルールシステムの一部として定義できます。:

PCB Rules and Constraints Editor ダイアログ (Design»Design Rules) からこれらのタイプのルールへアクセスし定義します。

デザインのパッドと / またはビアを制約する個別のデザインルールでは、製造テストポイントと実装テストポイントや、テストポイントが必要なネットを定義できます。

Testpoint Style と Usage ルールは、2つのテストモード (製造と実装)間を制約する目的では同一です。style ルールは、パッド、またはビアにテストポイントの箇所として決めるための制約を指定します。usage ルールは、テストポイントを必要とするネットを指定します。style ルールを定義する時、Rule Scope Helper を使用して、テストポイントのための正確なパッドや / またはビアオブジェクトをターゲットとするために即座にルールスコープを作成できます。

テストポイント デザインルールは、Testpoint Manager 、オートルータ、オンラインやバッチ DRC プロセス、出力を生成中に使用します。
 

デフォルトでは、製造、実装 Testpoint Style と Testpoint Usage ルールがあります。これらのルールがボードの必要条件に合うかどうか確認し、必要に応じて変更すべきです。

Summer 09より以前の製品で作成した PCB デザインを開く、またはデザインルールをインポートする時、Testpoint Style ルールは製造 Testpoint Style ルールになります。そして、Testpoint Usage ルールは製造 Testpoint Usage ルールになります。

テストポイントの管理

手動でテストポイントを割り当てることは、大変な作業です。多くのコンポーネントが配置された(ボードの両面にできる限り)より複雑なボードでこの作業を想像してみてください。このプロセスは自動化されたテストポイントを割り当てる方法が求められます。ボードデザインで合理化されたテストポイント管理を満たすために、Altium Designer では、Testpoint Manager 機能付きの PCB エディタを装備しています。

Testpoint Manager を使用して、素早く効率的に製造、実装テストポイントの必要条件を管理します。

PCB エディタのメインツールメニューからアクセスする (Tools»Testpoint Manager) Testpoint Manager では、自動である箇所からテストポイントを割り当て、クリアできます。bare-board 製造と in-circuit 実装テストのために、テストポイントの範囲を示す状態( Complete または Incomplete のどちらか)でデザインの全てのネットのリストが表示されます。

デザインのいくつか、または全てのネットのためにテストポイントを割り当てているかどうか、Testpoint Manager では 製造、実装テストポイントのために定義した style と usage ルールを追跡します。 ルールがネットごとに1つのテストポイントを使用するためにどこに定義するか、パッド/ビアオブジェクト タイプの検索順番を設定できます。そして、どのようなオブジェクトを考慮するか優先度をコントロールできます。

ボード、双方のテストモードのために、テストポイントの状態の概要が Status Summaries に表示されます。この領域は、各割り当て、またはクリアランスと共に更新されます。詳細については、Assignment Results を使用してください。ここでは例えば、割り当て / クリアランスに関連したトップ / ボトム パッド / ビア数の詳細を表示します。
 

Summer 09より以前のAltium Designer にあった Tools»Find and Set TestpointsTools»Clear All Testpoints コマンドは、Testpoint Manager に置き換わりました。

テストポイントの有効性の確認

製造や実装テストポイントルールは、PCB エディタの デザインルールチェック (DRC) の一部として扱われます。オンラインや / または バッチDRC は、Design Rule Checker ダイアログ(Tools»Design Rule Check) 内から様々なルールタイプを有効にできます。

テストポイントデザインルールは、オンライン、またはバッチ DRC プロセスの一部として含めることができます。

テストポイント関連のクエリ

デザインに割り当てることができる様々な製造や実装テストポイントをサポートしています。クエリ言語を使用してテストポイントをターゲットにする時、以下のテストポイント関連のキーワードを利用できます。以下のキーワードは Query Helper を使用する時、PCB Functions - Fields の項目で確認できます。:

  • IsAssyTestpoint – は、実装テストポイントです。
  • IsFabTestpoint – は、製造テストポイントです。
  • IsTestpoint – は、トップ、またはボトム面のテストポイントです。
  • Testpoint – は、トップ、またはボトム面のテストポイントです。
  • TestpointAssy – は、実装テストポイントです。
  • TestpointAssyBottom – は、ボトム面の実装テストポイントです。
  • TestpointAssyTop – は、トップ面の実装テストポイントです。
  • TestpointBottom – は、ボトム面のテストポイントです。
  • TestpointFab – は、製造テストポイントです。
  • TestpointFabBottom – は、ボトム面の製造テストポイントです。
  • TestpointFabTop – は、トップ面の製造テストポイントです。
  • TestpointTop – は、トップ面のテストポイントです。

必要に応じて、デザインのテストポイントを示すクエリを作成してください。製造や実装テストポイントをターゲットにするクエリの例は、以下のようになります。:

(ObjectKind = 'Pad') And (TestpointAssy = 'True') – は、実装テストポイントである全てのパッドをターゲットにします。

IsPad And (TestpointAssyTop = 'True') – は、トップ面の実装テストポイントである全てのパッドをターゲットにします。

(ObjectKind = 'Pad') And (TestpointFab = 'True') – は、製造テストポイントである全てのパッドをターゲットにします。

((IsPad Or IsVia)) And (TestpointAssy = 'True') – は、実装テストポイントである全てのパッドとビアをターゲットにします。

((IsPad Or IsVia)) And IsFabTestpoint – は、製造テストポイントである全てのパッドとビアをターゲットにします。

テストポイントレポートの生成

Altium Designer には、製造や実装テストポイントレポートの生成のためにレポートジェネレーターがあります。 これらの2つのレポートジェネレーターは、デザインのパッドやビアに割り当てられたテストポイント属性を生成できます。製造テストポイントレポートは、パッド、またはビアの Fabrication テストポイント設定を使用します。 実装テストポイントレポートは、パッド、またはビアの Assembly テストポイント設定を使用します。

レポートは PCB ドキュメント ( File»Fabrication Outputs»Test Point ReportFile»Assembly Outputs»Test Point Report コマンドを使用して) から、または Output Job Configuration ファイル (*.OutJob) で定義した出力ジェネレーターを使用して、直接、生成できます。後者は、Altium Designer のOutputJob Editordesign to manufacture を得るための非常に貴重なリソース。)を使用して作成されます。

Output Job Configuration ファイル内で、製造や実装テストポイントレポート出力ジェネレーターを含め設定してください。設定後、ボタンをクリックしてレポートを作成できます!

PCB から直接、出力を生成する時、Testpoint Setup ダイアログで定義した設定は Output Job Configuration ファイルの同じ出力タイプのために定義した設定と分割され異なります。前者の場合、その設定はプロジェクトファイルに保存されますが、後者の場合、Output Job Configuration ファイルに保存されます。

 
レポートを生成するために使用した方法に関わらず、レポートオプション自体は同じダイアログで定義されます。製造テストポイントレポートについては、Fabrication Testpoint Setup ダイアログを使用し、実装テストポイントレポートについては、Assembly Testpoint Setup ダイアログを使用します。レポートオプションは、これらのダイアログ間で同じです。

レポート設定ダイアログを使用して、ファイルフォーマットを含むレポートオプションを定義してください。

生成と同時に、出力はプロジェクトに追加され、Projects panelGenerated フォルダ下に表示されます。

IPC-D-356A ネットリストファイルの役割

3種類のテストポイントレポート出力フォーマットの内の1つが IPC-D-356A ネットリストファイルです。一般的に、このファイルは bare-board 製造テストモードをターゲットにする際に使用します。 IPC ファイルは、テスト装置を作動する指令の後に処理されます。

どの機能が IPC-D-356A ファイルのテストポイント位置として確認されるかに関わらず、一般的に、ボード製造業者は希望するテストを完了するためにどんなタイプのファイルデータでも使用できます。しかし、ファイルの状況や内容に依存します。それは手動作業が必要かもしれません。

You are reporting an issue with the following selected text and/or image within the active document: