ActiveBOM
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ボードデザインのリアルタイムのコストを確認したり、履歴を追跡して、デザインで使用した item のコストや入手可能かどうかを効果的、効率的に設計者が表で管理できます。このシステムは ActiveBOM と言います。
ActiveBOM は、最初からコストを確認してライブのデザインとして利用できます。個々の item レベルでターゲット価格を定義できます。それから、これらの評価に対して実際のコストがどれぐらいかかるか追跡できます。そのため、コスト blow-out が限界近くであるか事前に確認できます! また、選択した part の供給にリスクがある場合、通知して item の入手可能性を素早く評価できます。
個別の BOM ドキュメント (*.BomDoc
) として設計プロジェクトへ追加され、ActiveBOM は 2 つの鍵となる要素として利用できます :
- BOM Catalog –デザインで使用した item やプロセスに関するリアルタイムのリスト。これには、どの段階でも手動で追加できる item(例えば、設計中、製造 bare board 等に使用する予定があるコンポーネント)や、ソース回路図ドキュメント上にあるデザインコンポーネントが含まれています。使用する市場のメーカーパーツに従って、各 item のサプライチェーン ソリューションを定義できます。そこで、それらのパーツを販売するベンダーからサプライヤーパーツを順番に参照します。サプライヤーデータは、Part Choice(vault 内のコンポーネントへ割り当てて、global、または local part catalog から入手するか、または BOM(vault ベースで管理されていないコンポーネントに関する)で直接、設計者が手動で定義) から作成されます。設計者は、これらのソリューションの優先度をコントロールできます。
- BOM Components – BOM Catalog で定義した情報をデザインで使用した item へ適用。これは、サプライチェーンで使用する manufacturing BOM を生成するために使用できるデータです。
ActiveBOM により、デザイン item のコストやそれが入手可能かどうか設計中に確認して、エレクトロニクス設計者はより戦略的な作業を行えます。
BOMドキュメントへのアクセス
新しい BOM ドキュメントは、エディタのメインメニューにある File » New » BOM を選択して作成します。ドキュメントがデフォルトの名称 BOM1.BomDoc
で開き、BOM エディタでアクティブなドキュメントになります。名称を変更してドキュメントを保存します(例えば、ボードデザイン プロジェクト自体の名称)。
デザイン Item のサプライヤーデータを入手する方法
デザインで使用した item のサプライチェーン ソリューションは、以下の方法で入手します:
- vault ベースのコンポーネント(管理された、または '統一された' コンポーネント)の場合、このデータは自動で Part Choice List Item から反映され、Component Item へ関連付けされます。
- vault から配置しないコンポーネント(管理されていないコンポーネント)の場合、この情報は以下が可能です:
- 手動で設定したソリューション(または、'manual Part Choices')を追加して BOM Catalog 内で定義できます。
- コンポーネントへ追加したサプライヤーリンクから入手できます。
サプライチェーン ソリューションの実際のデータ – Manufacturer (と part number)、Supplier (と part number)、Description、Pricing、Availability は、以下のように入手します:
- Vault ベースの Part Choice List、BOM Catalog ベースの Manual Part Choice List – Part Catalog やサプライヤーデータベースから。
- サプライヤーリンク (配置した part に関する) – 直接、サプライヤー データベースから。
2 種類の part catalog(Global と Local)があります。
Global Part Catalog
これは、Altium の管理された、クラウドベースの part catalog データベースです。Global Part Catalog には、Supplier Parts を表す item(サプライヤー/ベンダーが販売した Manufacturer Parts)と、Manufacturer Parts を表す item が保存されます。各 Supplier Part は、サプライヤー データベース – 外部のデータベース (サプライヤー web ベースのサービス) 内の item へ参照されます。それは、リアルタイムの価格や入手可能性のデータを得るために、サプライヤーデータベースへリンクします。
この catalog は、以下の時に使用します:
- vault を使用しない時。
- Altium Personal Vault を使用している(Altium Vault サーバへ接続していない)時。
- 従来の Altium Satellite Vault を使用している時。
- Altium Content Vault を使用している時。
Local Part Catalog
これは、管理された local part catalog のデータベース(DXP Apps Server から接続するサービス (app) として提供された)です。このサービスにより、manufacturer parts や supplier partsの管理や追跡が可能です。それは、Altium Vault サーバと同時にインストールされ、このタイプの Altium Vault でのみ働きます。
Local Part Catalog には、Supplier Parts を表す item(サプライヤー/ベンダーが販売した Manufacturer Parts)と、Manufacturer Parts を表す item が保存されます。各 Supplier Part は、サプライヤー データベース内の item へ参照されます。これは、外部のデータベース (サプライヤー web ベースのサービス)、または社内のデータベース (ODBC ベース) になります。それは、リアルタイムの価格や入手可能性のデータを得るために、サプライヤーデータベースへリンクします。
BOM Catalog タブで作業
Main article: ActiveBOM - BOM Catalog
BOM Catalog タブは、ActiveBOM に関する概念の '中枢' です。ここで、以下のことができます:
- デザインで使用した item のリストを閲覧。
- 手動で item を BOM Catalog へ追加。
- デザイン item に使用する市場の part ソリューションを閲覧、定義。実行可能なソリューションを含む item は、部品調達で使用するソリューションとして上位 3 つをランク付けできます。
- サプライヤーデータベースから直接、item のリアルタイムの価格や入手可能性を確認。
- item ごとのターゲットコストを設定し、これと実際のコスト(実際の価格データに基づいた)を比較。生産品質に基づいたコスト評価を素早く確認できます。価格設定を戻す場合、ソリューションを調整してリリースする前に cost blowout を回避。
- 早期段階で supply risk の警告を表示。選択した part ソリューションはターゲット価格内で、設計するために十分な在庫がありますか? または、値段が高過ぎたり在庫が無い等!
BOM Catalog タブは下図のように 3 つの個別の領域へ分類されています。
これらの領域は以下です:
- Item Detail – 手動で追加した item やソース回路図ドキュメントで使用した item を含む、デザイン item のリスト。
- All Solutions – 選択した catalog item に関するサプライチェーン ソリューション。
- Selected Solutions – 製造、実装されたボード上にあるデザイン item を割り当てるために市場の parts を調達する時、設計者が使用するソリューション。
BOM Components タブでの作業
Main article: ActiveBOM - BOM Components
BOM Components タブには、BOM 自体(BOM Catalog から追加された item と、デザイン(catalog item、管理された、管理されていない)で使用したコンポーネントのリスト)が表示されます。このタブを使用して、表示する内容をカスタマイズできます。
そのタブは、3 つの領域に分割されています:
- All Columns – BOM に含めることができるデータの '項目' をリスト表示。これらの属性は、ボードデザインで使用したコンポーネントのプロパティから反映されます。
- Grouped Columns – 特定の属性で BOM components をグループ化できます。
- Data – 有効にしたデータの項目に関する情報を表示します。
ボードコスト
ボードレベルでのコストは、BOM ドキュメントでアクティブにしたタブに関係無く、利用できます。読み取り専用としてこの情報が、ドキュメントの右上に表示されます。
- Actual price per board – これは、ボードを作成するための実際の価格の合計(catalog item から実際の価格の合計として計算)です。catalog item ごとに、実際の価格(単価)はサプライヤーが提供した、指定した生産品質に基づいた price break が考慮されます。price break は、選択した item に必要な合計数によって決められます。それは、1 つのボードで使用した item 数に、生産で決めたボード数(BOM ドキュメントの右上にある Production Quantity 欄に入力した値)を掛けた数です。
- Target price per board – これは、ボードを作成するためのターゲット価格の合計(catalog item からターゲット価格の合計として計算)です。
ボードごとの実際の価格を反映するには(生産に必要なボード数に依存します)、Production Quantity 欄を使用します。デザインで使用した item に関するサプライヤー規定の price break が起こるため、通常、Production Quantity はより大きく、ボードごとの実際の価格はより低くなります – それは、常に 'バルクで購入する' より安くなるため、'バルクで生産する' より安くなります!
BOM ドキュメントのリフレッシュ
BOM ドキュメント(とデータ自体)は以下の方法でリフレッシュできます:
- Refresh ボタンをクリックして手動でリフレッシュします。
- BOM Document ツールバーにある ボタンをクリックします。
- F5 を押します。
- ソースボード プロジェクトをコンパイルして自動でリフレッシュします。
- BOM ドキュメントを閉じて再度、開きます。
ソースから BOM ドキュメントをリフレッシュし、以下の点が考慮されます:
- デザインに配置されたコンポーネント(例えば、descriptions、comments 等)を変更。
- デザインに配置されたコンポーネントへ追加されているサプライヤーリンクを変更。
- vault ベースのコンポーネントに関する Part Choice List を変更。
- ODBC ソースのサプライチェーンデータを変更。
検索機能
BOM ドキュメントには文字ベースの検索機能があり、以下で検索できます:
- BOM Catalog タブにあるメインの item 表。
- BOM Components タブにあるメインの表。
Refresh ボタンの下にある検索欄を使用して、検索文字を入力します。文字を入力すると、一致する文字が黄色の背景でハイライトされます。最初に一致した文字は、緑色の背景でハイライトされます。
以下の方法で、検索された文字のハイライトを切り換えます:
- F3 キーを使用します。
- 検索欄の右にある アイコンをクリックします。
次の文字は、緑色の背景でハイライトされます。
ナビゲーション...
BOM ドキュメントにはナビゲーション機能があり、以下が可能です:
- ソース vault、またはライブラリ内の item を素早く表示。
- BOM Catalog 内の item から BOM 自体(BOM Components タブ上)にあるその instance へジャンプ。また、その逆も可能です。
- デザイン内でソース回路図シート上にある BOM component の instance へ直接、ジャンプ。
ソース Vault/ライブラリ内の Item へ...
BOM Catalog タブをアクティブにして、catalog item を選択します。それから、Navigate to コントロール(Item Detail 表の上)に関連するメニューから適切なコマンドを使用します:
- Core-Managed、Extra-Managed、Extra-Reserved item では、[<Design Item Id>] in Vault Browser コマンドを使用します。vault ベースの catalog item が、Vaults パネルに表示されます。
- Core-UnManaged item では、[<Design Item Id>] in Library Browser コマンドを使用します。ライブラリベースの catalog item が、Browse Libraries ダイアログに表示されます。
BOM Components タブをアクティブにして、BOM component を選択します。それから、Navigate to コントロール(メインの表の上)に関連するメニューから適切なコマンドを使用します:
- Core-Managed、Extra-Managed、Extra-Reserved item では、[<DesignItemId>] in Vault [<SourceLibraryName>] コマンドを使用します。vault ベースの BOM component が、Vaults パネルに表示されます。
- Core-UnManaged item では、[Design Item Id] in Library [<SourceLibraryName>] コマンドを使用します。ライブラリベースの BOM component が、Browse Libraries ダイアログに表示されます。
BOM Catalog と Components タブ間...
BOM Catalog タブをアクティブにして、catalog item を選択します。そして、Navigate to コントロール(Item Detail 表の上)をクリックします。ナビゲーションコマンドが以下の形式で表示されます:
- BOM Component [<ComponentDesignator>] – 選択した catalog item の 1 つの instance のみが BOM に存在する場合。1 つの BOM component が直接、BOM Components タブで選択されます。
- Choose from [n] BOM Components – 選択した catalog item の
n
個の instance が BOM に存在する場合。どの BOM コンポーネントへナビゲートするか指定するには、Choose ダイアログを使用します。コンポーネントが配置されている物理的なシートやデジグネータがリスト表示されます。OK をクリックした後、このコンポーネントの項目が BOM Components タブで選択されます。
BOM Components タブをアクティブにして、BOM component を選択します。そして、Navigate to コントロール(Item Detail 表の上)をクリックして Catalog Item [<Design Item Id>] コマンドを使用します。それに関連する catalog item がBOM Catalog タブで直接、選択されます。
回路図ドキュメント上のコンポーネントへ...
BOM Components タブをアクティブにして、BOM component を選択します。そして、Navigate to コントロール(Item Detail 表の上)をクリックします。ナビゲーションコマンドが以下の形式で表示されます:
- Schematic – Component [<ComponentDesignator>] In [<PhysicalSheetName>] – 選択した BOM component の 1 つの instance のみがボードデザインに存在する場合。ソース回路図ドキュメントがアクティブドキュメントになり、コンポーネントが画面の中心にズーム表示されます。
- Schematic – Choose from [n] components – 選択した BOM component の
n
個の instance がボードデザインに存在する場合。どの BOM コンポーネントへナビゲートするか指定するには、Choose ダイアログを使用します。コンポーネントが配置されている物理的なシートやデジグネータがリスト表示されます。OK をクリックした後、ソース回路図ドキュメントがアクティブドキュメントになり、コンポーネントが画面の中心にズーム表示されます。
回路図、または PCB からクロスプローブ
ソース回路図と PCB 間のクロスプローブ機能は、BOM ドキュメントに反映できます。回路図、または PCB ドキュメントからクロスプローブ モードを選択してコンポーネントをクリックすると、そのコンポーネントが PCB/回路図でハイライトされ、それに関連する item の項目が BOM Catalog タブでハイライトされます。
Manufacturing BOM の生成
BOM Components タブの BOM ドキュメントの内容で良い場合、製造で使用する BOM を生成する時、データソースとしてそのドキュメントを使用できます。これは、Output Job Configuration File (*.OutJob
) から直接、またはボードリリース プロセスで実行されます。
OutJob のReport Outputs の項目で Bill of Materials 出力ジェネレーターを追加し、Data Source を BOM document (*.BomDoc
) に設定します。その出力ジェネレーターをダブルクリックし、それに関連する configuration ダイアログを表示します。BOM ドキュメントの設定は、BOM 出力ジェネレーター(コンポーネントデータや表示設定(項目、フィルタ、ソート、グループ化等))へ移行されます。BOM は、出力ジェネレーターの設定として自由に修正できます。BOM ドキュメントでオリジナルの設定に戻したい場合、右クリックメニュー、または Menu ボタンから Restore from <BOMDocumentName> コマンドを使用します。