新機能と更新の概要

FPGA Pin Mapper

 

FPGA Pin Mapper は、現在、ベータ版です。

FPGA Pin Mapping 機能は、PCB レイアウトでピン プログラマブル デバイスの最適なトポロジーを素早く処理できるように開発しました。これにより、csv ピンレポート/情報ファイルの共通のフォーマットを介して、FPGA(または、マイクロコントローラー)と PCB 領域間のピン/ネット定義データを交換するためのインタラクティブなメカニズムを利用できます。

Pin Mapper ダイアログとして Altium Designer に含まれており、回路図コンポーネントと、FPGA ツールによって生成された外部の *.csv ピン情報ファイル間でリンクを指定できます。Altium Designer は、そのファイルの変更を検出し、ピンデータの同期を選択できます(外部のファイルをネットピン名と一致させる更新オプションを含む)。

そのため、その領域間のピンデータの交換は、双方向です(領域間のピンデータを手動で移行する時にエラーを起こさないで、ピンスワップを介して FPGA ピンレイアウトを繰り返し、整合性を取りながら変更できます)。

► Pin Mapping 機能を使用するための概要については、FPGA Pin Mapper Quick Guide をご覧ください。

更新

回路図エディタで差動ペアクラスを作成

Differential Pair Class は、Properties パネルを介して Differential Pair Directives へ新しい Diff.PairNetClass クラスタイプを追加して、回路図レベルで定義できます。

Engineering Change Order (ECO) を介してPCBへ移行した時、そのクラスは Diff Pair Class として利用でき、PCB Differential Pair Routing Rules へ適用されます。Diff Pair Net クラスの扱いは、Options for PCB project ダイアログ (Project » Project Options) の ComparatorECO タブでコントロールできます。

改善した Backdrilling の対応

Altium Designer の Controlled Depth Drilling, or Back Drilling を改善し、定義した Back Drill Pairs に関して、ビアのスタブを除去する機能を対応しました。基板表面から内層までの back drilling を対応することに加え、そのプロセスとデザインルールでは、銅箔オブジェクト(ポリゴン、フィル、リジョン等)への接続が認識されます。

3Dモデルの中央へスナップ

PCB デザインで 3D モデルをより便利に正確に配置するために、3D モデルの新しい snapping point 配置オプションを追加しました。また、拡張した snapping location オプションでは、3D オブジェクトで重要な span distances を測定する機能を改善しました。

追加のスナップポイントは以下です:

  • 全ての穴の中央。
  • 穴円周の周りの90°の位置(直交軸と交差する点)。
  • 端の線の中央。
  • 2 つのスナップポイント間の線の中心点(スペースキー モード)。
  • モデルの外形の軸。

フリーモデルを含めないで 3D ボードをエクスポート

ボードデザインの 3D モデルを MCAD 領域へエクスポートする時、配置した 3D 外形モデル(以前にMCADからインポートした筐体等)を削除したい場合があるかもしれません。

これは、Export Options ダイアログ(File » Export » [format] コマンドから開きます。フォーマットは、PARASOLIDSTEP 3DVRLM です)の Skip Free 3D Bodies オプションで可能です。このオプションは、Output Job で Export Output として 3D エクスポートフォーマットを追加した時も利用できます。

PDF 出力で True Type フォントを生成

ドキュメント PDF ジェネレーターは、True Type フォントをラスター化せず、ベクターを対応しました(PDF 出力でクリーンなフォント レンダリングを対応し、外部の PDF リーダーでテキストを検索、選択できます)。

Altium Designer で、True Type フォントを含む PDF ドキュメント出力を生成するために OutJob を設定する時、TTF に対応できるよう PCB Printout Properties ダイアログの TT fonts 印刷出力オプションにチェックを入れます。

 

Acrobat Reader は、以前の検索結果を記憶しますが、既存の PDF が Altium Designer から更新された時、意図した検索結果が表示されない場合があることに注意してください。これを改善するには、リーダーの Preferences ダイアログの Search の項目にある Purge Cache Contents ボタンを使用して、Acrobat Reader のキャッシュを削除してください。

Light/Dark テーマの選択

Altium Designer には、デフォルトの 'dark' GUI テーマと、新しい Altium Light Gray テーマを切り換えるオプションが含まれました。このオプションは、Preferences ダイアログの System – View ページにある UI Theme 内の Current のドロップダウンメニューで利用できます。

ActiveBOM の BOM Set

BOM 生成中の一般的な要件は、多数の異なるレイアウトの BOM を出力する必要性です(購買、基板実装の準備等、様々な設計後のプロセスに関する異なるデータを表示)。

ActiveBOM では、BOM Set を対応しました。各 BOM Set では、現在のレイアウトや、BOM Item リストの設定を反映し、名称を決めて保存できます。任意の数の BOM Set を定義し、 アイコンをクリックして、その BOM Set を適用できます。

BOM Set は、ActiveBOM Properties panel で設定します。

 

BOM 生成中に BOM Set を選択する機能は、将来的なバージョンで追加する予定です。

Draftsman での改善された BOM Alias 機能

Draftsman の Bill of Materials (BOM) の表は、標準の列ヘッダ名をユーザ定義の Alias 名で代用できます(個人/会社の BOM 規則に合わせて表をカスタマイズできます)。BOM Alias は、Draftsman BOM Table Project ActiveBOM ドキュメントの双方で定義できます(後者の設定は、前者の設定を上書きします)。

Alias 定義の改善された点は以下です:

  • PCB プロジェクトで ActiveBOM ドキュメントを利用でき、BOM Properties パネルの Data Source オプションを Project に設定した場合、Draftsman は、ActiveBOM ドキュメントから BOM 情報を入手します。Draftsman BOM table では、ソース ActiveBOM ドキュメントで定義した Alias が適用されます。そして、Draftsman の BOM Alias パラメータは、読み取り専用に設定されます。
  • BOM ドキュメントが、PCB プロジェクトで利用できない時、または Draftsman の Data Source BOM プロパティを Board に設定した時、Properties パネルのColumns タブ(BOM Table を選択した時に利用できます)で Alias を追加、編集できます。

 

Draftsman の Tools » Update board コマンドは、プロジェクトへの ActiveBOM ドキュメントの追加、削除、または ActiveBOM ドキュメントの変更を検出し、Draftsman BOM Table Alias の状態を更新することに注意してください。

Properties パネルの Formula と Smart Edit

formula や batch replacement を使用して文字を修正する機能は、回路図や PCB エディタの Properties パネルに追加しました。Formula や expression は、複数のセレクトしたオブジェクトの属性パラメータを修正して、その場所、またはデジグネータやコメントのような文字列ベースの値を変更するための便利な方法です。

Formulas and Batch Replacement(List パネルの資料)をご覧ください。

複数のオブジェクトを選択した時、いくつかのパラメータ文字列欄で Smart Edit ダイアログを表示できます(省略ボタン () から表示します)。

Draftsman Assembly View での全体のコンポーネント表示プロパティ

Draftsman ドキュメントで配置した Board Assembly View を選択した時、Properties パネルの Component Display Properties の項目に、Assembly View のコンポーネントへ適用するプロパティ設定があります。Component Body (以前は、Geometry Source)、または Designator 等の display property オプションの変更は、現在、選択した Assembly View 全体に適用されます。

逆に、Assembly View でコンポーネントを選択した時、Component Display Properties 設定は、選択したコンポーネントのみに適用されます(以前のバージョンの Draftsman のように)。特定のコンポーネントを変更するには、Component Display Properties ダイアログを使用します。

更新したプロパティオプションには、Designator 色を指定する機能があります(Component Display Properties の、全体、1 つのコンポーネントモード共、 ボタンを介して)。

Projects パネルでドキュメントの状態を示すインジケータ

開いているプロジェクトのドキュメントの状態がわかるように、アクティブなファイルの状態を示すアイコンを Projects パネルに追加しました。

ファイルロックが有効な時 (Data Management – File Locking をご覧ください)、パネル内のドキュメントのアイコンは、ファイルが開いている ()、修正されている ()、開いてロックされている ()、他のAltiumソフトウェアで開いてロックされている時を示します。ファイルのロックに関係なく、修正されたドキュメントは、ファイル名にアスタリスク (*) が表示されます。

作業コピー用に選択できる Subversion フォーマット

既存、外部の Subversion システムとの互換性を改善し、Altium Designer では、3 つの一般的な SVN バージョンフォーマットのいずれかで SVN 作業コピーファイルを生成するための設定を行えます。

会社の基準として、例えば、バージョン 1.7 のような初期バージョンの Subversion を使用する必要がある場合、Altium Designer では、Data Management – Version Control Preferences ページでそのバージョンを設定できます。結果として、SVN リポジトリ チェックアウトで作成した作業コピーファイルは、バージョン1.7のフォーマットになります(外部の Subversion クライアントやツールと互換性を持てます)。

指定したバージョンで、新しい作業コピーファイルを作成し、既存の作業コピーが Altium Designer で検出された場合、同じバージョンのファイルが再書き込みされます。一例として、SVN バージョンを 1.9 に設定し、チェックアウト プロセスでバージョン 1.8 の既存の作業コピーが検出された場合、チェックアウト コピーは、バージョン 1.8 で作成されます。

SVN バージョン 1.9 は、Altium Designer でデフォルトの推奨 Subversion システムです。

スペシャルストリングの識別ラベル

ボードレイアウト、またはテンプレートに配置する Special Strings を容易に識別できるように、View Configuration パネルに Special Strings オプションを追加しました。このオプションを有効にすると、変換したスペシャルストリング上に、変換前のスペシャルストリング名のラベルが重ねて表示されます。

重なったラベルを見るには、ストリングをズームします。

IDF インポートでキープアウトの高さを対応

Altium Designer の Intermediate Data Format (IDF) インポーターを改善し、IDF のキープアウトの高さ制約を対応しました。

IDF フォーマットのキープアウトに高さ属性(最大)を含めることができます。インポートした時、Room Definition と、それに関する Height constraint Rule は、インポートしたボード配置レイアウト用に作成されます。新しいルールの高さ制約は、ソース IDF キープアウトの高さ属性に相当します。そのため、意図した機能が、インポートしたボードの Room definition に移行されます。

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