Tasking Pin Mapper ツール
TASKING VX-toolset の ARM® と Altium Designer 間での共同作業を改善するために、Tasking Pin Mapper ウィザードツールを導入しました。
今日の複雑なプロセッサデバイスに関して、ピン機能や内部の接続は、内部のプロセッサレジスタ(エンベデッドデザインの開発段階で定義する)で構成されています。適切な製品設計を行うために、固有のプロセッサ設定は、PCB プロジェクトの回路図ドキュメントで行う必要があります。このプロセス(TASKING VX-toolset の ARM に関する)を自動化するために、新しいTasking Pin Mapper ツールを開発し、Altium Designer へ直接、この情報を取り込むことができます。
このツールは、Altium Designer のSoftware Extension に含まれており、TASKING ツールの Pin Mapper から Altium Designer の回路図ドキュメントへデータを容易に同期できます。回路図ドキュメントには、TASKING VX-toolset の ARM の Pin Mapper で割り当てられているデバイスピンの構成(Pin Configuration ファイル (*.pincfg
) で保存した通り)が反映されます。
ウィザードには、TASKING VX-toolset の ARM のディスクリート ARM プロセッサに基づいたエンベデッドソフトウェア プロジェクトのデータパスと、それに関する Altium Designer の PCB プロジェクトが表示されます。移行された設計データには、プロセッサチップ、ペリフェラルへのピン割り当て、割り込み、電気的なピン属性、シンボル名のような識別情報が含まれています。
この情報を抽出するために、Tasking Pin Mapper ウィザードによって VX-toolset の Pin Mapper ファイル (*.pincfg
) が解析されます。それから、configured コンポーネント(ピンプロパティ、ネット等が一致している)が新規、または既存の回路図ドキュメント上に配置されます。コンポーネント自体は、Altium Designer の統合ライブラリを利用します。
Tasking Pin Mapper の拡張機能
Pin Mapper のソフトウェア拡張機能をインストールするには、Altium Designer の Extension Manager (DXP » Extensions and Updates) にある Purchased タブを選択します。そして、Software Extensions 内にある Tasking Pin Mapper の アイコンをクリックし、拡張機能をダウンロード、インストールします。それから、Altium Designer を再起動します。
インストールして使用する準備ができたら、拡張機能は、Extension Manager の Installed タブに表示されます。
ウィザードを使用
Tasking Pin Mapper ウィザードツールは、回路図ドキュメントを開いてから利用できます。Altium Designer の Tools メニュ – Tools » Tasking Pin Mapper から利用できます。
Pin Mapper ファイルの選択
ウィザードの次のページで、VX-Toolset の Pin Mapper に関するソースピンの configuration ファイル (*.pincfg
) を選択できます。ダイアログのブラウザボタン を使用して、目的のtasking Pin Mapper ファイルを指定します。
コンポーネントの選択
次の Select Component ページで、プロセッサデバイスに関するオプションが表示されます。
Tasking pin mapper ファイルで明確なプロセッサタイプが指定されている場合、Altium Designer の利用可能ライブラリに追加されます。あるいは、ピンファイルにプロセッサファミリー(ARM Cortex プロセッサのST Microelectronics STM32_T2 ファミリー)が定義されている場合、Altium Designer のライブラリで互換性のあるタイプが、ダイアログにリスト表示されます(リストから目的のプロセッサを選択します)。
互換性があるプロセッサライブラリが読み込まれていない、または Altium Designer で利用できない場合、ダイアログのプロセッサリストは、ブランクになります。適切な統合ライブラリを導入するには、 ボタンを使用します。
リストにあるプロセッサと別のものを選択するには、 オプションを使用して、Browse Libraries ダイアログを開きます。Libraries のドロップダウンメニューから目的のライブラリを選択し、リストから適切なプロセッサコンポーネントを選択します。
明確なプロセッサが、pin mapper ファイルで定義されている、または、Other component 機能を使用してライブラリから選択されている場合、リストに、プロセッサコンポーネントが表示されます。
回路図オプションの設定
次のページで、生成するプロセッサの回路図に関するプロパティと動作を定義します。
ソースの pin mapper ファイルでは、ピン機能と外部接続を定義するので、その回路図では、その情報を表示するように設定する必要があります。これは、ピン、ポート、ディレクティブをどのように処理するかを意味します。
ウィザードの Configure the Sheet ページでは、以下の設定があります:
- Sheet file name – 回路図ファイル名。ブラウザボタン を使用して、回路図ファイルを指定します。
- Component Designator – プロセッサコンポーネントのデジグネータ。
- Units – 回路図ドキュメントの単位を選択します。
- Connect Power Pins via Power Ports – 自動で、電源ピンをパワーポートへ接続します。
- Unused I/O pins– 割り当てられていないプロセッサ I/O ピンを、どのように回路図で表示するかを設定します。
- Ignore – 使用していないプロセッサ I/O ピンを設定しません。
- Add No ERC Directive – 使用していない I/O ピンに No ERC ディレクティブ オブジェクトを配置して、エレクトリカル ルールチェックで未接続ピンをチェックしないようにします。
- Tie to individual ports – 使用していない I/O ピンにポートを接続します。
- Tie to Single port – 使用していない I/O ピンをポートオブジェクトへ割り当てます。
- Ignore – 使用していないプロセッサ I/O ピンを設定しません。
PCB プロジェクトの回路図
ウィザードの回路図オプションでは、選択した設定の概要が Place 確認画面に表示されます。Finish ボタン で終了したら、新しいプロセッサの回路図が現在のプロジェクトへ追加され、Altium Designer で開きます。
プロジェクトの回路図で、容易に接続するためのハーネスが使用されていることに注意してください。