回路図シンボル生成ツール

コンポーネント ライブラリシンボルやそのピンデータを作成する作業は、ますます複雑になっています。例えば、何百ピンも必要とする大規模な BGA デバイスのコンポーネントシンボルを作成するために、相当な時間と労力が必要になります。

コンポーネントシンボルを作成する作業を容易にするために、Altium Designer では、シンボルウィザードのインターフェースやピンエディタ ダイアログに基づいた、Schematic Symbol Generation Tool を利用できます。これには、シンボルグラフィックを自動で生成したり、ピンリスト、スマートデータペースト機能があります。

Symbol Generation tool は、Altium Designer の software extension として用意されています。この機能を有効にするには、そこからインストールする必要があります。

この拡張機能をインストールするには、Extension Manager (DXP » Extensions and Updates) で Purchased タブを選択し、Software Extensions カテゴリ内の Schematic Symbol Generation Tool の アイコンをクリックします。そして、Altium Designer を再起動します。

インストールしたら、この拡張機能は、Extension Manager の Installed タブに表示されます。

シンボルの作成

Schematic Symbol Generation Tool は、回路図ライブラリドキュメントを開いた時に利用できます。そして、Altium Designer の Tools メニュー – Tools » Symbol Wizard から実行します。

Symbol Generation Tool を使用して新しいコンポーネントシンボルを作成するには、SCH Library パネルの Component の項目のAdd ボタンを使用して、新しいライブラリコンポーネントを最初に追加します。それから、Symbol Generation Tool (Tools » Symbol Wizard) を使用して(Symbol Wizard ダイアログとして開きます)新しいシンボルを作成できます。

Symbol Wizard ダイアログには、3 つの主要な項目(SettingsPreviewPin data)があります。

設定

ダイアログの Settings オプションでは、シンボルの基本的な構成(レイアウト形状やピン数を含む)を決めます。

Pin layout style では、事前に定義されているシンボル形状から選択できます。ピンの位置は、自動で割り当てられます。ドロップダウンメニューを使用して、目的の配列を選択できます。その結果は、Preview 画面や、Pin data リストの Side 欄に表示されます。

Pin layout style オプションには、Manual 構成も含まれていることに注意してください。この場合、ピンの位置は、自動で割り当てられません。標準の形状のピン配列 (Quad, Zig-zag, SIL) を編集した時、レイアウト形状は、Manual になります。

Split into groups 設定オプションは、同じ Group 設定にしたピンをプレビューで表示し、グループごとに別々にリスト表示します。

この設定は、大きいコンポーネント(または、複数パート)で役立ちます。ピンは、グループ、またはインターフェースでまとめることができます。グループ化したピンは、ピンリストでツリー表示を折りたたむことができます。

プレビュー

Symbol Wizard ダイアログの Preview 画面には、シンボルの形状が表示されます(現在の設定やピンデータを表します)。

ボタンを使用して、ズームをコントロールできます。左クリック + ドラッグ すると、ズーム画面の位置を調整できます。

ピンデータ

Pin data の項目では、ピンデータのテーブルエディタを利用できます。そこでは、複数のセルを編集したり、Smart Paste 機能を利用できます。

表にある欄は、以下になります:

  • Position – シンボルピンの参照位置(編集できません)。
  • Group – ピンのグループを定義するために使用し、手動で文字を入力。
  • Display name – ピン名称。
  • Designator – ピン番号。デフォルトで、ピンの参照位置の番号と同じになります。
  • Description – ピンの内容説明。
  • Side – ドロップダウンメニューで、シンボルのどの面にピンを配置するか(左、上等)を選択できます。編集したら、Pin layout style 設定は、Manual に変わります。
  • Electrical Type – ドロップダウンメニューで、ピンの電気的タイプ(input, output, passive 等)を選択できます。

表題名をクリックすると、その欄の表示順を変更できます – クリックして、昇順、降順に切り換えできます。

ピンデータのセルは、1 つ、または複数の基準に従って手動で編集できます – 後者については、標準の Ctrl + clickShift + click の方法を使用します。ドロップダウンの機能で複数のセルを編集するには、編集したいセルを複数選択し、選択したセルの中で一番下にあるセルのドロップダウンから目的の値を選択します。

ピンデータのペースト

ピンデータの複数のセルを同じ値に編集できますが、ペースト、スマートペースト機能を使用して、外部ソースにある別のデータを全てのセルへ反映できます。

リスト内で、標準のコピー、ペーストの方法を使用して、データをあるセルのグループから他へ反映できます。例えば、欄の3つのセルを選択して、データをコピー (右クリック – コピー) してから、反映したい 3 つのセルを選択しペーストします (右クリック – ペースト)。

同じ方法で、外部ソース(例えば、スプレッドシート、テキスト、PDF ファイル)のデータをコピーできます。

 

スマートペースト

標準のコピー、ペーストの方法より優れているスマートペースト機能では、自動化されたマッピング機能を使用して、外部ソースの複数の欄のデータを反映できます。

ソースデータの欄を、ピンデータリストのそれに相当する欄へコピーするには、リストで右クリックし、メニューから Smart Paste を選択します。これにより、Pin Data Smart Paste ダイアログが開きます(そこには、ソースデータが表示されます – この場合、スプレッドシートの複数のピンデータのコピー)。区切り文字を利用できます(ソースデータで使用されている区切り文字と一致するものを選択できます)。

データの各欄には、表題のドロップダウンメニューがあります(そこでは、ピンデータリストで利用できる表題名を選択できます)。適切な表題名を選択し、データ内容と一致させます。これにより、正しい Pin data 欄へマップされます。

データが表題と一致したら、Paste ボタンをクリックして終了します。

それから、完成したシンボルとピンデータは、Place ボタンを使用して、コンポーネント、またはパートとして配置できます。Continue editing after placement ボックスを有効にした場合、コンポーネントを配置しても Symbol Wizard ダイアログは、アクティブのままになる(更に編集できます)ことに注意してください。

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