Satellite Vault から Altium Vault サーバ、または Personal Vault へ移行
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Altium Satellite Vault サーバ (または、'Satellite Vault') では、Altium の Vault Technology や Altium の設計データ管理ソリューションの基礎を利用できました。安全に素早くアクセスして設計データを効率的に扱える、サーバベースの engineering content 管理システムです。また、レビジョンやライフサイクル管理、共有できる design content、where-used 機能を含む機能を利用できました。
また、Satellite Vault は、Altium の Vault による Electronics Design methodology(デザインを再利用する概念で、デザインの全ての要素を Altium Vault から入手してエレクトロニクス設計を行う)で鍵となる役割を果たしました。そのため、Vault は設計領域からリリースしたデータの場所と、デザインに戻して使用するためのデザイン要素のソースから成ります – 新しいコンポーネントで再利用できるモデル、サブ回路で再利用できるコンポーネント、modular assembly のデザインで再利用できるサブ回路、最終的により大きなデザインで modular assembly を再利用。
Altium はこの既存の Vault Technology を拡張し、Altium Vault の後継として設計データ管理ソリューションで使用するために Altium Vault サーバ と Altium Personal Vault (または Personal Vault) を追加しました。まだ、Satellite Vault へ接続してそこで作業できますが、このタイプの vault は Altium Designer の新しいバージョンで使用できません。これをサポートするために、データを Satellite Vault から新しい vault のいずれかへ移行できます(Vault Migration Tool)。
このアーティクルで、従来の Satellite Vault から Altium Vault サーバ、または Altium Personal Vault へデータを移行するプロセスを説明します。チュートリアルのようですが、そこまで厳密な内容ではありません。そのため、現在の機能の利点、将来的な改善点、新しい vault テクノロジーを含むステップを会話するようにこのアーティクルを考えてみます。
移行前の準備
移行を行なう前に、必要なステップ('移行前' のチェック)があります。
- Vault Migration Tool を表示するには、小容量の実行ファイル
VaultMigrationTool-<VersionNumber>.exe
を最初にダウンロードし実行する必要があります。この実行ファイルは、Altium web サイトの Downloads ページからダウンロードします。そして、ハードディスクの任意の場所に保存します。ダウンロードした zip ファイルを抽出します。そこには、この実行ファイルや、VaultMigrationTool.exe.manifest
(管理者として実行できます)、VaultMigrationTool.sql
(ソースやターゲット vault データベース間をスマートに移行できます)、VaultMigrationTool.ini
(移行設定中に入力した AltiumLive クレデンシャルを保存するために使用します)のファイルが含まれています。 - コンピュータに、ターゲット vault(Altium Vault サーバ、または Altium Personal Vault)をインストールしておく必要があります。インストールは、vault にデータが含まれないように、新しくインストールする必要があります。しかし、移行前にユーザやグループ(Altium Vault サーバに関する)を定義できます。
- ターゲット Altium Vault サーバ、または Altium Personal Vault をSatellite Vaultと同じコンピュータにインストールしていない場合、Satellite Vault の
Data
フォルダ(Files
サブフォルダを含む)をターゲットコンピュータへコピーする必要があります。
データの移行
VaultMigrationTool-<VersionNumber>.exe
ファイルを右クリックし、Run as administrator を選択します。Vault Migration Tool ダイアログが表示されます。
このツールは、ダイアログ上部にあるオプションから 2 種類の目的に使用できます:
- Migrate from Satellite vault
- Update supply chain information in a Vault Server database to be used with Altium Vault Server 1.1
デフォルトで、最初のオプションが有効になっています。2 番目のオプションは、以前にバージョン 1.0 の Altium Vault サーバで作業していたユーザのためのものです。これは、Global Part Catalog からAltium Vault サーバのバージョン 1.1 に関連した Local Part Catalog へ移行して、サプライチェーン情報(Part Choice List Item で定義した)を更新するために実行します。
移行するオプションを有効にし、ダイアログ内の様々な欄を使用して、移行プロセスで必要な情報を指定します。この情報は、主にソースやターゲット vault のインストールパスに関連します。その場所に、Satellite Vault のデータが保存されています。それらの欄には、インストールされている Vault のデフォルトに基づいた情報が最初に表示されます。
- Source Vault Path – この欄はオプションです。ソース Satellite Vault やターゲット Altium Vault サーバ/Personal Vault が同じコンピュータにインストールされている場合、Satellite Vault の実行ファイルが保存されているフォルダのパスをここに入力します。デフォルトの場合、
\Program Files (x86)\Altium Satellite Vault Server\AltiumVault
になります。他のコンピュータから Satellite Vault のData
フォルダをコピーした場合、この欄はブランクです。 - Source Database File – Satellite Vault データベースファイルのパスをここに入力します。ターゲット Altium Vault サーバ/Personal Vault と同じコンピュータに Satellite Vault をインストールしている場合、デフォルトでこれは
\Program Files (x86)\Altium Satellite Vault Server\AltiumVault\Data\EmbFirebirdDb.fdb
になります。コンピュータ間でData
フォルダをコピーした場合、これはそのフォルダを保存した場所になります。 - Source File Repository Path – Satellite Vault ファイルリポジトリのパスをここに入力します。ターゲット Altium Vault サーバ/Personal Vault と同じコンピュータに Satellite Vault をインストールしている場合、デフォルトでこれは
\Program Files (x86)\Altium Satellite Vault Server\AltiumVault\Data\Files
になります。コンピュータ間でData\Files
フォルダをコピーした場合、これはそのフォルダを保存した場所になります。 - Destination Vault Path – ターゲット vault の実行ファイルが保存されているフォルダのパスをここに入力します。ドロップダウンリストを使用して、デフォルトの Altium Vault サーバ (
\Program Files (x86)\Altium\DXP Apps Server\Vault
)、またはPersonal Vault (\Program Files (x86)\Altium\Personal Vault\Vault
) のインストールパスを素早く選択できます。 - AltiumLive User – AltiumLive ログインクレデンシャルのユーザ名(E メール)をここに入力します。
- AltiumLive Password – AltiumLive ログインクレデンシャルのパスワードをここに入力します。
必要な情報を指定し Run ボタンをクリックして、移行を進めます。移行を進めると、ダイアログ下部の領域にツールの進捗状況を示すメッセージが表示されます。最後のメッセージに "Migration successfully finished
" と表示されるとプロセスは完了です。
移行後の Vault へのアクセス
移行を完了すると、再度、Altium Vault サーバ、または Personal Vault へ接続できます。Preferences ダイアログの Data Management – Vaults ページから接続した後、Altium Vault サーバ/Personal Vault の Name と Description が変更されます(サフィックス (migrated)
付きで Satellite Vault の name と description が使用されます)。これらは、vault のプロパティを編集して変更できます。
また、Vaults パネルを開いて、ソース Satellite Vault にあったデータ、フォルダ構造や Item をターゲット Altium Vault サーバ/Personal Vault へ移行したことを素早く確認できます。
トラブルシューティング
以下は、移行プロセス(データをターゲット vault へインポート)が中断される一般的な原因です。
Utility が Admin として実行されない
utility が administrator として実行されません。これは、右クリックして Run as administrator コマンドを選択しないで、VaultMigrationTool-<VersionNumber>.exe
ファイルをダブルクリックした場合に起こります。
ターゲット Vault が空でない
ターゲット vault が空でありません。item が無いフォルダでもデータとして数えられます。ターゲット Altium Vault サーバ/Personal Vault は、データが無い状態にするため新しくインストールする必要があります。
誤った Source Vault Path
Source Vault Path に誤りがあります。ここで入力したパスは、Satellite Vault の実行ファイルが保存されているパスになり、それは、Satellite Vault のデフォルトのインストールフォルダ(\Program Files (x86)\Altium Satellite Vault Server\AltiumVault\_AltiumVaultResources\Private
フォルダ)にある Satellite Vault の configuration ファイル(Config.ini
)を見つけるために使用されます。この configuration ファイルには、データベースと vault のファイルリポジトリのパスが含まれており、その欄に自動で表示されます。デフォルトのインストールパスを使用しない場合、このパスを正しく入力します。Satellite Vault の Data
フォルダを他のコンピュータ(Satellite Vault がターゲット Altium Vault サーバ/Personal Vault と同じコンピュータにインストールされていない)から持ってきている場合、この欄の記述を削除し正しいパスを手動で入力します。
誤った Source Database File Path
Source Database File パスに誤りがあります。そのため、Satellite Vault database file(EmbFirebirdDb.fdb
)を見つけることができません。
誤った Source File Repository Path
Source File Repository Path に誤りがあります。そのため、Satellite Vault ファイルの保存ディレクトリ(\Data\Files
)を見つけることができません。
誤った Destination Vault Path
Destination Vault Path に誤りがあります。ここで入力したパスは、Altium Vault サーバ/Personal Vault の実行ファイルが保存されているパスになり、それは、vault の configuration ファイルを見つけるために使用されます:
- Altium Vault サーバ – Altium Vault サーバのデフォルトのインストールフォルダ(
\Program Files (x86)\Altium\DXP Apps Server
フォルダ)にあるLocalVault.ini
ファイル。 - Altium Personal Vault – Altium Personal Vault のデフォルトのインストールフォルダ(
\Program Files (x86)\Altium\Personal Vault
フォルダ)にあるLocalVault.ini
ファイル。
このファイルには、ターゲット vault のデータベースやレビジョンファイル フォルダの場所に関する情報が含まれています。
誤った AltiumLive クレデンシャル
ユーザ名(E メール)、パスワード、またはそれらの両方に誤りがあります。AltiumLive Identity Service (IDS) は、無効なユーザ名/パスワードの組み合わせを認識しません。そのため、Satellite Vault へアクセスできません。