回路図ドキュメントの Blanket Directive
Blanket Directive は、Altium Designer の回路図編集領域で便利な機能です。これにより、blanket でネットを "囲って"、他のパラメータ セット ベースの directive をネットのグループへ素早く、適用できます。blanket を配置する時、簡単な四角形、または多角形を定義できます。後者は、回路図上のネットオブジェクトをより正確にコントロールできます。
アクセス
Blanket は、エディタのメインメニューから Place » Directives » Blanket [P, V, L] を選択して、回路図ドキュメント (*.SchDoc
) に配置できます。
配置
四角形の blanket を配置するには、以下の手順を行います:
- 上記に記載したコマンドを実行します。
- blanket の左上の位置を確定するためにカーソルを置き、クリック、または Enter を押します。
- blanket の右下の位置を確定するためにカーソルを置き、クリック、または Enter を押します。
- 右クリック、または Enter を押して配置を完了します。
- 更に blanket を配置するか、右クリック、または Esc を押して配置モードを終了します。
多角形の blanket を配置するには、以下の手順を行います:
- 上記に記載したコマンドを実行します。
- blanket の開始位置を確定するためにカーソルを置き、クリック、または Enter を押します。
- blanket の形状を定義(一連のセグメントを確定)するためにカーソルを置き、クリック、または Enter を押します。
- 最後のセグメントを配置した後、右クリック、または Esc を押して配置を完了します。最後に配置したセグメントの開始位置に接続されているセグメントが自動で確定されるため、ポリゴンを "閉じる" 必要はありません。
- 更に blanket を配置するか、右クリック、または Esc を押して配置モードを終了します。
blanket を配置中:
- セグメントの横と縦の方向を変更するには、Spacebar を押します。
- 多角形の blanket を定義している時、前に確定したセグメントを解除するには、Backspace を押します。Backspace を連続して使用すると、順番に前に確定したセグメントを解除します。
- Blanket ダイアログを表示するには、Tab キーを押します。そこから、blanket のプロパティを素早く変更できます。
編集
blanket オブジェクトのプロパティは、配置前、配置中、配置後に修正できます。編集内容は、グラフィカルなものとグラフィカルでないものの 2 種類あります。以下の項目で、詳細な編集方法を説明します。
Blanket ダイアログで編集
この編集方法では、以下のダイアログを使用して blanket オブジェクトのプロパティを修正します:
Blanket ダイアログは、以下の方法で表示できます:
- 配置モードに入る前に、Preferences ダイアログの Schematic – Default Primitives ページで設定します。これにより、blanket オブジェクトのデフォルト プロパティを変更でき、blanket を配置する時に適用されます。
- 配置中、Tab キーを押します。
- 配置後:
- blanket の外形をダブルクリックします。
- blanket の外形を右クリックし、メニューから Properties コマンドを選択します。
- Edit » Change コマンドを選択してから、blanket の外形をクリックします。
必要に応じて、ダイアログ内のコントロールを使用して blanket を設定します。
外観
修正できるプロパティは以下です:
- Fill Color
- Border Color
- Border Width –
Smallest
、Small
(デフォルト)、Medium
、Large
に設定。 - Line Style –
Solid
、Dashed
(デフォルト)、Dotted
に設定。
Blanket を無効
配置したら、blanket は左上の小さい三角形をクリックして、一時的に無効にできます。有効にするには、それを再度、クリックします。これにより、デザインから削除しないで blanket の効果をコントロールできます。
Inspector や List パネルで編集
他のデザインオブジェクトと同様に、SCH Inspector や SCH List パネルから blanket オブジェクトを調べ、プロパティを修正できます。フィルタ(SCH Filter パネルを使用)と組み合わせて使用した時、フィルタの範囲にあるオブジェクトを表示できます(複数のデザインオブジェクトをより正確、効率的に編集できます)。
フィルタ
論理的なクエリ expression を使用して blanket を指定している時、blanket オブジェクトの 2 つの役立つキーワードを利用できます。これらを使用して、blanket のプロパティに基づいた他のキーワードの範囲を補足できます。
Collapsed
– オブジェクトを折りたたみます(Compile Mask でも役立ちます)。このキーワードは、Query Helper を使用している時の SCH Functions – Fields カテゴリにあります。IsBlanket
– blanket オブジェクトを検索します。このキーワードは、Query Helper を使用している時の SCH Functions – Object Type Checks カテゴリにあります。
必要に応じて、デザインで blanket を指定するためのクエリを作成します。blanket を指定するためのクエリの例は以下です:
IsBlanket And Collapsed
– 現在、折りたたんである blanket オブジェクトを指定します。
IsBlanket And Not Collapsed
– 現在、折りたたんでいない blanket オブジェクトを指定します。
グラフィカルに編集
この編集方法では、ワークスペースで直接、blanket オブジェクトを選択して、サイズ、形状、位置をグラフィカルに変更できます。blanket オブジェクトを選択すると、以下の編集が可能です:
blanket の端を移動するには、中央にある編集ハンドルをクリックしドラッグします。
四角形 blanket について、縦と横の平面サイズを同時に変更するには、コーナーにある編集ハンドルをクリックしドラッグします。
blanket の位置を変更するには、blanket の外形(編集ハンドルでない個所)をクリックしドラッグします。blanket は、ドラッグ中、回転、または反転できます:
- blanket を回転するには Spacebar を押します。回転は、90° のステップで反時計回りです。
- X 軸、または Y 軸に沿って blanket を反転するには、X、または Y キーを押します。