回路図ライブラリから CmpLib 生成

 

vault ベースのコンポーネントを使用するために古いコンポーネント管理方法(モデルライブラリ、または統合ライブラリを使用)から移行する時、Component Library を作成します。Component Library、または CmpLib には、コンポーネントの設計側の定義が含まれています。各コンポーネント定義は、Component Library 内に保存されたパラメータや、リリースした領域モデル(ターゲット vault 内の Schematic Symbol と PCB Component Item)を参照します。Altium Designer の Schematic Library エディタには、Schematic Library ドキュメントから 1 つ、または複数の Component Library を生成する機能があります。 

Altium Designer、Altium Vault Technology、Altium の設計データ管理ソリューションによる機能で vault ベースのコンポーネント管理を行う場合、右にある related articles をご覧ください。特に Vault-Driven Electronics Design のアーティクルでは、エレクトロニクス設計の Altium の見方や、鍵となる概念を説明しています。 

事前に必要な領域モデル

Schematic Library から Component Library を作成し、vault へコンポーネント定義をリリースするプロセスを調べる前に、全てのモデル(様々な設計領域に渡ってコンポーネントを表現)がリリースされていることを最初に確かめる必要があります。ボードレベルのコンポーネントの場合、これは、一般的に 1 つ、または複数の SchLibs や PcbLibs に保存された回路図シンボルや PCB 2D/3D コンポーネント モデルになります。 

統合ライブラリから移行する場合、ソースライブラリ (SchLib, PcbLib) Altium Designer で IntLib を開いて抽出できます。 

1 つの回路図と PCB ライブラリの場合、シンボルやモデルの全体の移行フローに関する概要は以下のようになります:

  • PCB Library エディタ内で、PcbLib 内の PCB 2D/3D コンポーネントモデルをリリース。 
    • ターゲット vault やその vault 内の特定のフォルダへ PCB Library ファイルをリンク。 
    • ターゲット Item の次の予定のレビジョンへモデルをリリース。 
  • Schematic Library エディタ内で、SchLib 内の回路図シンボルをリリース。 
    • ターゲット vault やその vault 内の特定のフォルダへ Schematic Library ファイルをリンク。
    • ターゲット Item の次の予定のレビジョンへシンボルをリリース。

シンボルやモデルを vault へリリースするための詳細な情報については、アーティクル Vault-Based Domain Models をご覧ください。 

CmpLib の作成

ターゲット vault へ移行した領域モデルに Component Library を作成できます。そして、この移行の最後の動作は vault へ回路図シンボルをリリースすることでしたので、Schematic Library ドキュメントが既にアクティブドキュメントになっています!

Component Library を作成するには、Tools » Generate Component Library コマンドを使用します。各コンポーネント定義は、アクティブな Schematic Library 内の回路図コンポーネント(パラメータデータを含む Schematic Symbol や PCB Component Item へリンクした)に基づいて作成されます。Generate Component Libraries ダイアログで、ソース Component Library(または、ライブラリ)を入手するためにコントロールできます。 

Generate Component Libraries ダイアログ - SchLib から 1 つ、または複数の CmpLib を作成するための主要なコマンド。

Library Options

ダイアログの Library Options の領域で、最初にドキュメントを指定します。デフォルトで、1 つの Component Library が Schematic Library から生成されます。 

バージョンコントロール下のソースライブラリを保存している時、SchLib ごとに 1 つのシンボル、PcbLib ごとに 1 つのモデル、CmpLib ごとに 1 つのコンポーネント定義が含まれるので管理がより容易です。この場合、Schematic Library 内の回路図コンポーネントごとに 1 つの Component Library(1 つのコンポーネント定義を含む)を生成します。 

次に、ソース回路図や PCB ライブラリがあるソースフォルダを指定します。vault 内のリリースされた Schematic Symbol や PCB Component Item は、ソースドキュメント内にある vault item へのリンク情報から決まります。使用したシンボルとモデルの関係は、Schematic Library ファイルから得られます。正しいシンボルとモデルであることを確実にするには、Component Library 内のコンポーネント定義で参照することです。 

最後に、生成した Component Library ファイルを保存する場所を指定します。SchLib から 1 つの CmpLib を生成している時、生成したファイルを開く(デザインワークスペースでアクティブドキュメントになる)ように選択できます。

Vault Options

コンポーネント定義からリリースデータを受け取るため、ダイアログの Vault Options の領域で vault で作成される新しい Item(Component Item)のデフォルト設定を指定します。ターゲット vault、Item Naming、Lifecycle Definition、Revision Naming scheme を選択します。 

最後に、ターゲット vault 内の最初のフォルダを選択します。そこで、新しい Component Item を作成します。これは、ほとんどの場合、領域モデルを保存するフォルダと別のフォルダですが、同じフォルダ(vault 内の Item へ固有の ID を割り当てるように)にできます。保存先は重要ではありません。フォルダ階層は、vault 内の Item を閲覧できる構成になります。リリース後、いつでもフォルダ(や Item)を移動できます。 

CmpLib Generation

全てのオプションを定義した後、OK をクリックします。CmpLib の生成が実行され、そのプロセスが完了すると確認ダイアログが表示されます。1 つの CmpLib を生成したら、生成後、ファイルが開きます(そのオプションを選択していた場合)。 

パラメータ(デフォルトの CommentDescription のようなシステム パラメータへ追加したパラメータ)は、ソース Schematic Library 内のコンポーネントから Component Library へインポートされます。 

SchLib から生成した CmpLib の例。SchLib 内の各回路図コンポーネントは、CmpLib のコンポーネント定義へ変換されます。 

Component Library を生成してワークスペースでアクティブドキュメントとして開いた場合、コンポーネント定義をターゲット vault へリリースできます。これを行うには、File » Release To Vault コマンドを使用します。リリースに含める定義が完了しました!

ターゲット vault へ 1 つのライブラリを移行するプロセスを知っていれば、バッチのような形式で複数のライブラリをリリースして生産性を向上できます。これは、Component Release Manager を使用して実行します。これにより、リリースするデータ(1 つ、または複数の Schematic、PCB、Component Library 内に保存されたPCB 2D/3Dコンポーネントモデル、回路図シンボル、コンポーネント定義)と一緒に、集中化されたリリース 'コンソール' を利用できます。 

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