回路図ドキュメントでハイパーリンク テキストをサポート

 

世界的につながった今日の社会で、インターネットは日常生活に必要なものとなっています。物理的なドキュメントを参照する場合、拡張し続ける 'クラウド' にある情報へリンクするために URL を使用します。また、共有した媒体に保存された電気的フォーマットのドキュメントをデザインプロジェクトから参照できる場合、Altium Designer では Hyperlink デザインオブジェクトを使用して回路図シートへ直接、ハイパーリンクを追加できます。また、ハイパーリンクにテキストストリング、またはオブジェクト パラメータをサポートします。この幅広いサポートにより、Web 上のどこからでもドキュメントを素早く参照でき、デザインで使用したコンポーネントのデータシートへアクセスする時等に便利です。また、タイトルブロックに組織の web サイトのリンクを追加できます! 

このアーティクルの多くの情報は、Hyperlink デザイン オブジェクトでの作業に関することです。また、ハイパーリンクはテキストでも URL を設定して使用できます。同様に、ハイパーリンクは、パラメータを添付できるデザインオブジェクト(例えば、パート、ポート、シートシンボル、デバイスシート シンボル、パラメータ セット)をサポートします。このようなパラメータは値にURL があり、ワークスペースで表示できます。これらの様々なオブジェクトハイパーリンク/テキストストリング/パラメータに URL を利用できますの配置、定義方法は異なりますが、ワークスペース内からそれを表示する動作は同じです。このプロセスの詳細については、Following a Link をご覧ください。

アクセス

ハイパーリンクは、以下の方法で回路図ドキュメント (*.SchDoc)、回路図ライブラリ ドキュメント (*.SchLib)、OpenBus システム ドキュメント (*.OpenBus) 上に配置できます:

  • エディタのメインメニューから Place » Hyperlink [PK] を選択します。 
  • Utilities ツールバーの Utility Tools ドロップダウン () にある  ボタンをクリックします。

配置

ハイパーリンクを配置するには以下を行います:

  1. 上記で説明した方法を使用してコマンドを実行します。 
  2. カーソルを目的の位置に移動しクリック、または Enter を押します。 
  3. 更にハイパーリンクを配置、または右クリックか Esc を押して配置モードを解除します。 

ハイパーリンクを配置している時、以下が可能です:

  • リンクテキストを反時計回りに回転するには Spacebar、時計回りに回転するには Shift+Spacebar を押します。90° ごとのステップで回転します。 
  • X 軸、または Y 軸に沿ってストリングを反転するには、X、または Y キーを押します。
  • Hyperlink ダイアログを表示するには、Tab キーを押します。そこから、ハイパーリンクのプロパティを変更できます。 

新しく配置したハイパーリンクは、最初に Link と言うデフォルトのリンクテキストになります。このドキュメントの後半に記述した方法を使用して、テキストを変更します。 

属性は配置中(Tab を押して Hyperlink ダイアログを表示)に修正できます。これは、Preferences ダイアログの Schematic – Default Primitives ページにある Permanent オプションが有効でない限り、ハイパーリンクを配置する時のデフォルト設定になります。このオプションが有効な時、有効にした後に配置するオブジェクトのみに変更は反映されます。  

編集

ハイパーリンク オブジェクトのプロパティは、配置前、配置中、配置後に修正できます。編集は、グラフィカルとグラフィカルでない方法と 2 種類あります。以下の項目では、様々な編集方法を説明します。  

Hyperlink ダイアログを使用して編集

この編集方法は、以下のダイアログを使用してハイパーリンクオブジェクトのプロパティを修正します:

Hyperlink オブジェクトのプロパティ ダイアログ。 

Hyperlink ダイアログは以下の方法で表示できます:

  • 配置モードに入る前に、Preferences ダイアログの Schematic – Default Primitives ページからハイパーリンク オブジェクトのデフォルト プロパティを設定します。それは連続してハイパーリンクを配置する時に適用されます。 
  • 配置中 Tab キーを押します。 
  • 配置後、以下を行います:
    • ハイパーリンクをダブルクリックします。
    • ハイパーリンク上で右クリックし、メニューから Properties コマンドを選択します。 
    • Edit » Change コマンドを選択してからハイパーリンクをクリックします。 

必要に応じて、ハイパーリンクの属性を設定します。その設定は、テキストストリング オブジェクトを拡張したものなので見慣れた内容です。位置やフォント属性以外に、このオブジェクトを使用する鍵となる以下の 2 つのプロパティがあります:

  • Text – ドキュメント上に表示されるリンクテキスト。 
  • URL – 目的の web ページ。URL を直接、入力するか、またはブラウザからアドレスをコピー、ペーストします。正しいアドレスを確認するには、 コントロールをクリックします。これにより、目的の URL が表示されます。 

http:// プリフィックスを URL に入力する必要はありません。短い形式のアドレスを web サイトに入力して働きます。例えば、www.altium.comまたは live.altium.com です。また、ハードドライブ、または共有ドライブ上でローカルドキュメントをターゲットにしている時、プリフィックス file:/// を使用します – 例えば、file:///C:\Datasheets\ExampleDatasheet.pdf です  

ターゲットの URL は、Open internet links in external Web browser のオプションの状態に依存して、Altium Designer 内にドキュメントを表すタブとして、または外部のブラウザに表示されます。このオプションは、Preferences ダイアログの System – View ページにあります。

URL 欄の項目で、目的の Web ページが表示されることを確認。 

Inspector と List パネルを使用して編集

他のデザインオブジェクトと同様に、Inspector や List パネルを使用してハイパーリンク オブジェクトのプロパティを修正できます。フィルタ機能(Filter パネルを使用して)と一緒に使用した時、フィルタの範囲内でオブジェクトを表示できます – より正確、効率的に複数のデザインオブジェクトを編集できます。 

回路図エディタで SCH Inspector と SCH List パネルを使用してハイパーリンク オブジェクトを確認した例。  

フィルタ

論理的なクエリを使用してハイパーリンクを検索する時、2 つのキーワードを利用できます。これらは、特にハイパーリンクオブジェクトに使用し、ストリングのようなオブジェクトを検索するために使用した他のキーワードの補足にも使用します。  

  • URL – ハイパーリンクの URL。このキーワードは、Query Helper の SCH Functions – Fields カテゴリにあります。
  • IsHyperlink – ハイパーリンクオブジェクト。このキーワードは、Query Helper の SCH Functions – Object Type Checks カテゴリにあります。 

URL は、全ての URL、または一部の URL を入力できます。例えば、特定のストリングテキストを含む URL に基づいたハイパーリンクを検索する場合です。その欄は、大文字、小文字の区別はありません。 

必要に応じて、クエリの論理的な言語表現を作成してハイパーリンクを検索します。以下は、ハイパーリンクを検索するための論理的クエリの例です:

IsHyperlink And (StringText = 'Datasheet') – "Datasheet" のリンクテキストが含まれているハイパーリンクオブジェクトを検索します。 

IsHyperlink And (URL  Like  '*altium*') – "altium" と言う文字が含まれている URL のハイパーリンクオブジェクトを検索します。 

URL  Like  '*altium*' – "altium" と言う文字が含まれている URL のハイパーリンクオブジェクトを検索します。 

グラフィカルな編集

この編集方法は、配置されたハイパーリンクオブジェクトをワークスペースで直接、セレクトし、その位置をグラフィカルに変更できます。ハイパーリンクオブジェクトは、フォントサイズを変更して(Hyperlink ダイアログからアクセス)サイズを調整します。ハイパーリンクオブジェクトをセレクトしても編集ハンドルは利用できません:

ハイパーリンクオブジェクトをセレクトした例。

ハイパーリンクの位置を変更するには、点線内をクリックしてドラッグ移動します。ハイパーリンクは、ドラッグ中に回転、または反転できます。 

ハイパーリンク オブジェクトのリンクテキストは、クリックしてから再度、クリックして(または、Enter キーを押して)配置時に編集できます。再度、クリックするタイミングは、Altium Designer がダブルクリック(ハイパーリンクの properties ダイアログが開きます)として認識しないように少し待ってからクリックします。 

テキストの配置時の編集を終了するには、Enter キーを押すか、または何も無い個所でクリックします。 

この機能を利用するには、Preferences ダイアログの Schematic - General ページにある Enable In-Place Editing オプションを有効にする必要があります。 

Locked プロパティが有効なオブジェクトをグラフィカルに修正しようとした場合、編集を続行するかの確認ダイアログが表示されます。Preferences ダイアログの Schematic - Graphical Editing ページで Protect Locked Objects オプションと、デザインオブジェクトの Locked オプションが有効な場合、そのオブジェクトは選択できずグラフィカルに編集できません。オブジェクトをグラフィカルに編集するには、ロックされたオブジェクトを直接、ダブルクリック、Locked プロパティ、または Protect Locked Objects オプションを無効にします。

リンクの追跡

ハイパーリンク オブジェクト(または、テキストストリング、パラメータ)を設定したら、デザインワークスペース内から使用できます。これを行うには、ハイパーリンク/テキストストリング/パラメータ上にカーソルを置きます。少し待ってから URL のポップアップが表示されます。定義したプリファレンスに従って、Altium Designer 内、または外部のブラウザで URL を開くには、これをクリックします。 

その URL のハイパーリンクを表示。この場合にハイパーリンクオブジェクトが使用されますが、その原理は text/value が URL であるテキストストリング、またはオブジェクトパラメータと同じです。 

URL が含まれているポップアップは、Altium Designer の Design Insight System の機能です。これは、Preferences ダイアログの System – Design Insight ページにある Hyperlink Insight 機能を有効にして実行されます。他の要素と同様に、ポップアップの実行方式(Mouse Hover と/または Alt+Double Click)を設定できます。 

Hyperlink Insight の設定。

Mouse Hover を使用している時のポップアップ表示の遅延は、Mouse Hover Delay スライダーを使用してコントロールできます。これは、全てのインサイトシステムのポップアップに反映されることに注意してください。 

あるいは、右クリックして Hyperlink サブメニューからリンク先を表示できます。これは、Hyperlink Insight が無効な場合、リンク先を表示する手段になります。 

右クリックメニューからハイパーリンク オブジェクトの URL を表示。 
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