差動ペアのクリアランスルール サブスコープ
Altium Designer 10 では、PCB エディタでチェックする(差動ペアに関係するクリアランスの問題を扱う時に特に手助けとなる)クリアランスルールが強化されました。
以前は、n 個の差動ペアを含むボードは、同じ差動ペアの異なるネットに属するプリミティブオブジェクト間や、異なる差動ペアの異なるネットに属するオブジェクト間のクリアランスを得るために n+1 個のクリアランスルールを設定する時間が必要でした。
Altium Designer Release 10 への最初の更新ではクリアランスルールの新しいサブスコープを含みます。これらの新しいサブスコープは、差動ペアに適用する制約を設計者がコントロールできます。
新しいサブスコープは下図に示すように Design メニュー下の PCB Rules and Constraints Editor にあります。
これらの新しいサブスコープルールは、配線ペアの間隔を定義する Differential Pair Routing ルールから独立して決められます。このように、設計者は配線中、ある差動ペア内にあるプリミティブ間の間隔、または異なる差動ペア間の間隔を制限する必要があります。
以下のデザインイメージを考えてみてください...
差動ペアは、新しいスコープ Different Differential Pair のクリアランスに従って配線されています。この例では、異なる差動ペア間を維持する距離はこのスコープで 50mil に設定されました。
サブスコープ Same Net Only を使用することで、1つのペアの1つの配線内に含まれたプリミティブを扱うためにクリアランス制約を適用します。
以下の例では、ビアは1つのペア配線で配置されますが、配線を開始するパッドから距離を保持する必要があります。
解決策は、クエリ1を IsPad、クエリ2を IsVia として編集し、サブスコープを Same Net Only に割り当てます。そして、この場合に距離を 50mil に設定します。
サブスコープ Same Differential を使用することで、ペアの間隔やペアネット内のオブジェクトをコントロールできます。
以下の例は、'押しのけ' 差動ペア配線中の間隔を新しいサブスコープを使用して決めています。
クリアランスルールは Differential Pair Routing 'Minimum Gap' を考慮して設定します。
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これは、差動ペア内で一貫性を確実にすることです。より大きい2つの値はクリアランスルールのサブスコープになり、設計者は '段階' の環境を設定できます。それに従って、DRC は独立した同じ差動ペアの最小クリアランスに対してチェックします。それから、現在の間隔が uncoupled Length で最大ギャップとしてその制限内かどうか確認するために Differential pair routing ルールをチェックします。