PCB のクラス構造
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Altium Designer では既に、回路図から PCB へデザインを移行する時、クラス(コンポーネントやネット)の生成をサポートしています。Release 10 では、PCB ドキュメントに階層構造のクラスを生成する機能をサポートします。これは、シートレベル、そのシートから生成した親クラスのコンポーネントや/またはネットのクラスで一緒にグループ化できます。それ自身は、デザインのトップレベルシートまで親クラスの子になります。本質的にそれはトップレベルの生成された親クラス(または、'スーパークラス')のソースです(クラス構造階層の先頭)。これらの生成されたそれぞれの親クラスは ストラクチャ クラス と呼ばれます。ストラクチャ クラスは、PCB ドメイン内の回路図ドキュメント構造を表示してナビゲートするだけでなく、論理的なクエリ(例えば、デザインルールのスコープ、またはフィルタ時)にも使用できます。
ストラクチャ クラスの概念
ストラクチャ クラスは、どんなクラスタイプでもそのメンバーとして使用できる特定のクラスタイプです:
- Net Classes
- Component Classes
- Layer Classes
- Pad Classes
- From To Classes
- Differential Pair Classes
- Design Channel Classes
- Polygon Classes
- Other Structure Classes.
PCB へデザインを移行する時、コンポーネントと/またはネットを含むプロジェクトの各回路図シートからストラクチャ クラスを自動で生成することで、プロジェクトの構造を PCB 側に忠実に表現できます。
回路図シートのコンポーネントやネットを '区分けする' ことを意味し、ストラクチャ クラス オブジェクトは PCB で構築している階層クラスを応用したものです。ストラクチャ クラスを使用してどんな深い階層も構築できます。主にその構造は、回路図ソースドキュメントの階層の種類で定義されますが、ストラクチャ クラスを直接、PCB 側で追加、管理、削除できます。
ストラクチャ クラスは回路図シートそのもののデザイン階層を反映します。コンポーネントやネットクラスについて、ソース回路図シートからコンポーネントやネットクラスを生成している時、特定のストラクチャ クラス内のメンバーは指定したオプションに依存します。
希望のストラクチャ クラスのメンバーを設定します。プロジェクト階層は自動化された方法になりますが、初めのメンバーはコンポーネントクラスと/またはネットクラスと/またはその他のストラクチャ クラスになります。必要に応じて、PCB ドキュメントでその他のクラスタイプを構築するには、既存のストラクチャ クラスを使用、または全体の階層内で新しいストラクチャ クラスを作成します。
ストラクチャ クラスの自動生成
PCB デザインプロジェクト内の回路図シートからストラクチャ クラスを自動生成するには、Options for Project ダイアログ (Project»Project Options) の Class Generation タブで定義します。プロジェクトのソース回路図シートからストラクチャ クラスを生成するには、Structure Classes 欄の Generate オプションを有効にします。
自動で生成された各ストラクチャ クラスは、一致した回路図サブシートを参照することで、シートシンボル/デバイスシートシンボルのデジグネータを使用して名称が指定されます。この例外はトップシートで、それに対応するストラクチャ クラスはそのシートのファイル名を使用して名称が指定されます。
コンパレーターと ECO 生成のサポート
ソース回路図ドキュメントと PCB 間の同期は、Engineering Change Orders (ECOs) からの修正を実行して扱われた相違を検出して Altium Designer の比較エンジンを通して可能にします。ストラクチャ クラス機能のためにコンパレーターと ECO ジェネレーターは強化されました。
ストラクチャ クラスと関連した相違の検出のために、新しい項目 Differences Associated with Structure Classes
が Project Options ダイアログの*Comparator* タブに追加されました。
同期を確認するために必要な変更指示のために、新しい項目 Modifications Associated with Structure Classes
が Project Options ダイアログの ECO Generation タブに追加されました。
ストラクチャ クラスの手動による定義
PCB ドキュメントのその他のタイプのクラスと同様に、PCBドキュメント内から直接、手動による方法でストラクチャ クラスを作成、管理できます。これは、クラス構造階層をブラウズしている間 PCB パネルからまたは、Object Class Explorer ダイアログ (Design»Classes) からなされます。後者の場合、ストラクチャ クラスは必要に応じて Structure Classes
フォルダ下で右クリックしメニューから追加、名称変更、削除できます。新規、または既存のストラクチャ クラスでそのメンバーを定義します。これらは、PCB デザインで使用するためのクラスタイプになります。
クラス構造階層をブラウズ
Main article: Browsing Structure Classes in a PCB
クラス構造階層は、PCB パネル内からブラウズできます。パネルのモードを Structure Classes
に設定します。パネルの上部の領域には、PCBドキュメントのために定義した全てのストラクチャ クラス(PCBで定義したのと同様に回路図シートから自動生成された内容)がリスト表示されます。このリストの項目を選択すると、その下の欄に、選択したストラクチャ クラスの全てのクラスのメンバーがリスト表示されます。このリストの項目をクリックすると、更に下部のリストに選択したクラスのメンバーが表示されます。
パネルの項目をクリックすると、そのメンバーオブジェクトに関連するフィルタがワークスペースに適用されます。
標準の Ctrl+クリックや Shift+クリックによるコントロールは、リスト内の複数選択を行う場合に利用できます。
PCB パネルのモードをブラウズするのと同様に、右クリックメニュー(プロパティ、または編集ダイアログへアクセスするものを含む)から様々なコマンドを利用できます。新規のストラクチャ クラスはパネルから追加できます。また、既存のストラクチャ クラスは削除できます。
論理的クエリでストラクチャ クラスを使用
デザインのオブジェクトをターゲットにしている時、論理的なクエリを使用することは効果的です。これは特定の(必要な)方法でデザインを制約するデザインルールをスコープしている時、またはデザインワークスペースのオブジェクトをフィルタしている時、使用できます。論理的なクエリ表現を構築する時のクエリ言語は、ストラクチャ クラスを使用するために強化されました。以下のキーワードは、PCB Functions – Membership Checks の項目に追加されました:
InStructureClass
– オブジェクトクラスが指定したストラクチャクラスにあるか確認します。
また、このキーワードはデザインルールをスコープするクエリを構築する時に使用できます。それは、Query Helper ダイアログや Query Builder ダイアログで使用できます。
フィルタ表現(指定したストラクチャ クラス内から伝わる下階層のメンバーオブジェクトを素早くフィルタするため)で使用する論理的なクエリを作成する時、このキーワードを使用します。