OrCAD から Altium Designer へ移行
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Capture™ schematics, Layout™ PCB ファイル, ライブラリファイルを含む OrCAD® デザインは、Altium Designer のインポートウィザードで変換できます。Import Wizard では、ファイルの同期、プロジェクトのデフォルトや提案した設定、レイヤマップ、PCB フットプリント名等のデザインの変換で見つかった問題を解決できます。実際の変換プロセスを実行する前に、Wizard の全てのページでファイルの変換設定を柔軟にコントロールできます。
ファイルの変換
Import Wizard では以下のようにファイルを変換します。:
- OrCAD Layout (.MAX) ファイルは、Altium Designer PCB ファイル (.PcbDoc) に変換します。
- OrCAD Capture (.DSN) ファイルは、Altium Designer schematic ファイルに変換します。.DSN ファイル内の各ページは、1つの Altium Designer schematic ファイル (.SchDoc) としてインポートされます。.DSN ファイル内のデザインキャッシュは、schematic ライブラリ (*.SchLib) としてインポートされます。デザイン階層は、複合の階層を含み維持されます。
- これらのファイルは、自動で作成される Altium Designer PCB プロジェクト (*.PrjPCB) にグループ化されます。
OrCAD library ファイルは以下のように変換します。: - OrCAD OLB (schematic ライブラリ) ファイルは、Altium Designer schematic ライブラリファイル (*.SchLib)に変換されます。
- OrCAD LLB (PCB ライブラリ) ファイルは、Altium Designer PCB ライブラリファイル (*.PcbLib) に変換されます。
- 変換された OrCAD ライブラリは、自動で 1 つの PCB プロジェクトにグループ化されます。
OrCAD Capture 10.x *.DSN ファイルと Unrecognized Project File Version Error
あるツールから他のツールへ移行する場合、オブジェクトの変換に限界があり、全てのオブジェクトタイプを変換できない場合があります。Altium は、様々な入力フォーマットや Import Wizard をテストしてインポーターを改善するために検討しています。
インポート中にうまく行かない場合、Altium Designer を最新の build へ更新していることを確認してください。インポーターの改善を適用して、互換性のあるバージョンをより正確にインポートできます。
*.DSN ファイルのファイルフォーマットは、OrCAD Capture 10.x で変更されました。OrCAD Capture 10.x やそれ以降のバージョンで保存された *.DSN ファイルは、Altium Designer Summer 09 (また、OrCAD Capture 10.x 以前も追加されるかもしれません) より以前のバージョンと互換性が無い場合があります。10.x *.DSN ファイルを Altium Designer Winter 09、または以前のバージョンにインポートする際、Unrecognized Project File Version エラーが発生する場合があります。
OrCAD V16.3 で Design Format が変更されました。現在、Altium Designer 2013 ではこの新しいファイルフォーマットをインポートできません。
もし、この問題に遭遇する場合、それを修正できる2つの方法があります。:
- OrCAD Capture 10.x ファイルフォーマットを認識する Altium Designer Summer 09 にアップグレードします。
- OrCAD Capture 10.x の *.DSN ファイルを古いフォーマットに再保存します。これを行うには、OrCAD Capture 10.x を起動し、DSN が project パネルで選択されていることを確認します。File » Save As を実行します。Remove Pin Name and Number Movement の小さなチェックボックスがあります。このチェックボックスは、ピン名と番号が 10.x で移動された場合、表示されます。それにチェックを入れ DSN ファイルを保存します。DSN ファイルは、Altium Designer Winter 09や以前のバージョンにインポートできます。
PCB のための Default Layer Mapping
PCB デザインのインポートでどのようにレイヤがマップされるか注意すべきです。複数デザインのバッチインポートプロセスを容易にするには、Default Layer Mapping があります。Default Layer Mapping は、外部の PCB レイヤと Altium Designer PCB レイヤ間の名称をマップします。もちろん、希望のように追加、変更、削除できます。このデフォルトマップは、各 PCB のレイヤマップを構築するためにインポートウィザードで使用します。それは個別にカスタマイズできます。10個の PCB デザインをインポートして layer Assembly 1 を Mechanical Layer 1 にマップしたい場合、正しいレイヤマップを得るために各10個の PCB デザインをカスタマイズする必要はありません。
この方法でインポートする利点は、複数デザインをインポートする時、レイヤマップのバッチ管理で多くの時間を節約できると言うことです。この場合、default layer mapping は希望の設定で保存できます。これを使用する不利益な点は、Default Layer Mapping はデザインで常に構造の相違を認識できません。そのため、手動の変更が後で必要かもしれません。状況によってベストな方法を決める必要があります。
Import Wizard を使用して OrCAD ファイルをインポート
Import Wizard は、Altium Designer File メニューから実行できます。図 1.のように、wizard を実行するにはこのメニューコマンドをクリックします。右クリックコマンドメニューは、wizard の各ページを通して変換プロセスをコントロールするために利用できます。
ドキュメントでの作業
OrCAD Capture で、全ての設計作業はそのページ(デザインの論理的な作業領域)から開始します。 1つの OrCAD schematic design file (*.DSN file) 内で複数の回路図ページにできます。
Altium Designer では、論理的なデザインの領域はドキュメントと共に開始します。各ドキュメントについては、ハードドライブに保存されたファイルがあります。これは、各 Altium Designer 回路図シート (ページ) についてファイルがあることを意味し、重要な概念の違いがあります。
また、作業しているデザインの種類に依存して、異なるタイプの複数のデザインドキュメントがあります。 導入時の多くの OrCAD ユーザーは、デザインが変換されるファイルであるように回路図や PCB ドキュメントに興味があります。
新しい schematic や PCB ドキュメントは、容易に File»New メニューを介して、または Projects パネルのプロジェクト上で右クリックしてメニューから Add New to Project を選択して作成できます。
ワークスペースパネル
多くの環境的な構成は OrCAD ユーザーに表示し、システムを探索する手助けを行います。例えば、Projects パネルは OrCAD Project Manager に類似のものとして表示しますが、回路図デザインデータに制限が無いので、MS Word、または Excel ファイルのようなその他のプロジェクトドキュメントと同様に PCB、全てのライブラリ、出力ファイルを含むことができます。
Altium Designer の基本的な機能性についての詳細は The Altium Designer Environment と Altium Designer Panels を参照してください。
OrCAD Capture の Project Manager 内のシート構造定義
Altium Designer のように Capture はフラットや階層デザインをサポートします。双方とも、階層デザインのシート構造を定義するためにブロックのようなシンボルを使用します。それは、Altium Designer で Sheet Symbol、Capture で Hierarchical Block と呼びます。双方のシンボルは下階層の回路図を参照します。Altium Designer でこれは他の回路図シートで、Capture ではより複雑になります。Capture は階層に影響を及ぼす領域を分割してその他のレイヤがあります。Capture では、Capture の Project Manager にフォルダアイコンとして存在する schematic があります。そして、回路図シートアイコンとして存在するページがあります。各 Capture 回路図は、1つ、または複数ページからなります。Capture 階層ブロックは、複数ページに分割された回路構成をブロックが参照できることを意味する下の回路図を指します。
一般的に、フラット Capture デザインはその回路図(フォルダ)に必要な多くのページに描画されているデザインを含む1つの回路図(フォルダ)です。階層デザインについては、階層ブロックシンボル(または、添付された回路図シート、またはモデルを含むパート)はデザインの主要機能的な領域を分割するために使用されるメカニズムです。
簡単な階層について、各階層ブロック、または添付された回路図フォルダでのパート、または VHDL モデルは、固有のデザインモジュールを表します。OrCAD Capture の Project Manager 内の Hierarchy タブは、回路図ページのツリーのように簡単な階層デザインを表示します。ルートモジュールと呼ばれる top 階層の回路図フォルダ、または VHDL エンティティは、直接、または間接的にデザイン内の全てのその他のモジュールを参照します。OrCAD Project Manager の File タブで、ルートモジュールはフォルダアイコン上にバックスラッシュがあります(図 7)。必要に応じて、他のモジュールフォルダと同様にルートモジュールフォルダは、多くの回路図ページ、または VHDL モジュールとして含めることができます。
異なるネット接続の定義
OrCAD Capture で、ネット接続はネットエリアス、オフページ コネクタ、階層ブロックと階層ポート、グローバルを使用して作成されます。階層ブロックとポートが回路図フォルダ間のネットを接続する際、1つの回路図フォルダ内での回路図ページ間のネットは、オフページコネクタを通して接続されます。
グローバルは、デザインを通して power/ground ネットを接続するために使用されます。
Altium Designer では、ネット接続を作成するために net identifiers の類似の設定を使用します。 回路図シート内で、Wires and Net Labels を使用できます。一般的に、回路図シート間でフラットデザインのネットはポートを使用して接続されますが、オフシートコネクタも利用できます。階層デザインのネットは、下階層のシート上のポートから、下階層のシートを表すシートシンボル内の同じ名称のシートエントリに接続されます。Power/ground ネットは Power Ports を使用して接続されます。
参照
以下は、特定のタスクを通して参照するのと同様に、Altium Designer Documentation Library の概念情報についての詳細が記述されているその他のアーティクルとチュートリアルを参照できます。Help を通してブラウズしたり、F1 やダイアログ内で What's This を使用できることも思い出してください。
PCB プロジェクト オプションの詳細については、チュートリアル - PCB 設計入門 のチュートリアルを参照してください。
FPGA プロジェクト オプションの詳細については、チュートリアル - FPGA 設計入門 のチュートリアルを参照してください。
基本的なコンポーネントの作成に関するチュートリアルは、Creating Library Components を参照してください。
基本的な複数オブジェクトを編集するステップのチュートリアルについては、Editing Multiple Objects を参照してください。
Altium Designer の FPGA デザイン、開発やデバッグ機能の概要については、ソフトデザイン を参照してください。