部品実装バリアントの編集 と ボードレベル アノテーション

Altium Designer Summer 09では、部品実装バリアントのグラフィカル編集とボードレベルアノテーションの機能が追加されました。これは、ソース回路図のコンパイルしたドキュメント画面から実行し、Assembly Variants and Board-Level Annotation ダイアログで素早く、効率的に変更できます。

コンパイルが鍵

関連情報: The Editor View and the Compiled Documents View

assembly variantboard-level annotation 情報のグラフィカルな編集は、回路図ドキュメントの 'コンパイルしたドキュメント' から実行できるだけです。これは、プロジェクトをコンパイルした後、回路図の Editor タブの横に1つ、またはそれ以上のタブとして表示されます。もし、そのシートがプロジェクトで一度だけ使用される場合、 1つのコンパイルしたドキュメントタブだけ表示されます。もし、そのシートがプロジェクトで複数回使用される場合(例えば、Multi-Channel Design または Device Sheets を使用する場合)、コンパイルしたドキュメント以上の複数のタブが表示されます。

Editor タブが論理的なドキュメントを編集する場所であると言うことを思い出すことは重要です。ここで行うどんな変更 (例えば、論理的なコンポーネントの属性、またはデジグネータの変更) も回路図ドキュメント (*.SchDoc) に保存されます。しかし、コンパイルしたドキュメントタブはコンパイルしたプロジェクトの物理的な状態を編集する場所です。ここで行うどんな変更 (例えば、バリアントで実装しないコンポーネントの設定、または物理的なデジグネータのロック) も project ファイル (*.PrjPcb) と/または annotation ファイル (*.Annotation) に保存されます。

そのため、表示上、部品実装バリアントやボードレベルアノテーションを編集するには、最初にプロジェクトをコンパイルする必要があります。コンパイル後、変更する回路図シートのコンパイルしたドキュメントタブをクリックします。 コンパイルしたシート上で表示上、編集できるオブジェクトのみ利用できます。フィルタ表示されたその他のオブジェクトは、セレクトや編集できません。編集できないオブジェクトのための dim レベルは、Preferences ダイアログの Schematic – Compiler ページにあるスライダーバーでコントロールできます。

回路図ドキュメントのコンパイルした画面の例 - マスク表示により、編集できるオブジェクトのみ表示します。編集できないオブジェクトの dim 表示をコントロールするには、スライダーバーを使用してください。

バリアント情報の編集

関連情報: Managing Design Variation with Variants

部品実装バリアントのために直接、デザインのコンポーネントを編集する機能は、個々のコンポーネントを変更する効率的な方法です。これは、プロジェクトに新しいバリアントを追加したり、複数のコンポーネントへバッチ変更を実行するために使用した従来の Assembly Variant Management ダイアログ (Project»Assembly Variants) を補足した機能です。

部品実装バリアントの概念は、同じままです。そのグラフィカルな編集は、関心の無い点を導入していません。より強力なバリアント編集の表示上の追加機能として、更なるグラフィカルな編集機能と思ってください。
 

グラフィカルな編集機能を使用した部品実装バリアントの変更は、次にアクセスする時に Assembly Variant Management ダイアログに反映されます。変更はプロジェクトファイルに保存されます。

Assembly Variant Management ダイアログへ素早くアクセスするには、 Assembly Variants ツールバー上の ボタンを使用します。

部品実装バリアントの選択

部品実装バリアントのためにコンポーネントを編集する前に、変更したいバリアントを最初に選択する必要があります! デザインの既存の部品実装バリアントを選択するには、Assembly Variants ツールバーから実行します。リストから必要な部品実装バリアントを選択してください。

表示、変更したい部品実装バリアント
を選択するには、Assembly Variants
ツールバーを使用してください。

基本的に、どのバリアントを '表示' するか選択していて、変更してしまうかもしれません。回路図ソースシートのコンパイルしたドキュメント上で実行した変更は、選択した部品実装バリアントに影響を及ぼします。
 

編集している時、回路図ドキュメントがフォーカスされますが、コンパイルしたドキュメント画面をアクティブにしている時、実際、回路図ドキュメントではなくプロジェクトを編集しています。回路図ドキュメントを編集するために使用した何か (パネル、スクリプト等) は、バリアント情報ではなく回路図ドキュメントの編集を維持します。

 
直接の出力生成

Assembly Variants ツールバーからの部品実装バリアントの選択は、プロジェクト全体に渡る設定です。コンパイルした回路図ドキュメント画面でそのバリアントに変更できるだけでなく、Output Job Configuration file (*.OutJob) のみからの生成に代わるものとして、回路図とPCBエディタからコマンドを使用して直接、そのバリアントのために出力を生成できます。

以下の出力は、選択した部品実装バリアントに基づいて直接、回路図エディタから生成できます。:

  • 回路図印刷 (File»Print)
  • 全てのレポート出力 ( Reports メニューから)

以下の出力は、選択した部品実装バリアントに基づいて直接、PCBエディタから生成できます。:

  • 実装図 (File»Assembly Outputs»Assembly Drawings)
  • Pick and Place ファイル (File»Assembly Outputs»Generates pick and place files)
  • テストポイント レポート (File»Assembly Outputs»Test Point Report)
  • PCB ドキュメントの部品表 (Reports»Bill of Materials)
  • 全てのプロジェクトに基づいたレポート (Reports»Project Reports サブメニューから)

 

[No Variation] のままにすることは、回路図へ変更を実行したことを意味します。または、直接それから生成される出力はベースデザインを使用します。この設定で、コンパイルしたドキュメント画面からボードレベルアノテーションを変更できます。

コンポーネント実装の有無をグラフィカルに編集

バリアントデザインのコンポーネントの Fitted、または Not Fitted の状態を素早く切り換えるためのコマンドがあります。Assembly Variants ツールバーにある ボタンを使用してこのコマンドを実行してください。ボタンをクリックするとカーソルが十字になります。それから、fitted、または not fitted の状態を切り換えるためにワークスペースのコンポーネント上でクリックしてください。

not fitted として設定したコンポーネントは、Variant Options ダイアログの Schematic Drawing Options で定義したオプションに従って表示されます。このダイアログへアクセスするには、Assembly Variant Management ダイアログの Variant Drawing Style ボタンをクリックします。Assembly Variant Management ダイアログは、Assembly Variants ツールバー上の ボタンを使用して素早くアクセスできます。

ワークスペースで直接、どのコンポーネントをバリアントのために fitted、または not fitted にするか素早く決めることができます!

Graphically Varying Component Parameters

ソース回路図のコンパイルしたドキュメント画面内から直接、値を編集することで、Comment パラメータを含む部品実装バリアントのコンポーネントパラメータの値を変更できます。
 

パラメータ値の In-place 編集は、Preferences ダイアログ (DXP»Preferences) の Schematic – General ページで、Enable In-Place Editing オプションが有効な時のみ可能です。

 
どんなパラメータも Variant Options ダイアログで利用できるオプションを使用して修正できます。このダイアログへは、Assembly Variant Management ダイアログ( Assembly Variants ツールバー上の ボタンを使用して素早くアクセスできます。)にある Menu ボタンからアクセスできます。

この機能を使用するには、Modify Text and Font オプションを有効にします。そのオプションでは、フォントやテキストのパラメータ/値の色を修正できます。更に、必要であればテキストのサフィックスを追加できます。ダイアログのプレビュー画面では、どのようにパラメータテキストが表示されるかを示します。

パラメータが、コンパイルしたドキュメント画面や印刷でどのように表示されるか定義してください。

指定されたオプションは、全てのパラメータに適用されます。以下の図は、これらのパラメータ表示オプションを使用した例を示します。この場合に、フォントは変更されないままとなりますが(デフォルトから)、新しい色がサフィックス Hi-Speed と共に選択されました。

部品実装バリアントのためのコンポーネントパラメータ値は、容易にその位置で編集できます。
表示オプションでは、ダイアログを参照しなくてもパラメータが変更されたのを素早く確認できます!

Comment を含むコンポーネントパラメータ と/または それらの値は、コンパイルしたドキュメント画面でそれらを '見る'、そしてグラフィカルに編集するために、ベースデザイン回路図( Editor タブから) 内で表示する必要があります。

グラフィカルでない編集のための追加機能

部品実装バリアントのためのグラフィカルな編集機能に加えて、コンポーネントやパラメータレベルでバリアント情報を編集できる、コンポーネントやパラメータオブジェクトのためのダイアログがあります。


コンポーネント編集

コンポーネント上でダブルクリックすることで、Physical Component Properties ダイアログへアクセスできます。Assembly Variants ツールバーから部品実装バリアントを選択した場合、ダイアログに Variation や ボードレベル Annotation のためのオプションが表示されます。

コンポーネント variation は、グラフィカルでなく個々のコンポーネントレベルで実行できます。

1つのコンポーネントのみ変更(実装するかどうか、そしてコンポーネントのコメント、詳細内容、その他のパラメータのバリエーション)するには、バリアントのダイアログを使用してください。変更は、定義した表示オプションに従ってワークスペースに反映されます。

既存のライブラリコンポーネントからパラメータ値を更新 の機能を素早く利用するには、Choose Values ボタンをクリックします。使用するコンポーネントを検索できる Browse Libraries ダイアログにアクセスるには、このボタンをクリックしてください。
 

Comment の項目は代替のパート、または同じパートで異なる値を定義するために使用されます。しかし、全体のパートの代用はサポートしていません。グラフィカルにコンポーネントはコンパイルしたドキュメント画面、またはその後生成された印刷/図面に表示されます。


パラメータ編集

コンポーネントパラメータ上でダブルクリックして、Parameter Variation ダイアログへアクセスできます。

個々のパラメータレベル バリエーション。

1つのパラメータのみ変更するにはダイアログを使用してください。パラメータは、ベースデザイン内のコンポーネントのパラメータと異なるパラメータのために定義した表示オプションに従って、ワークスペースに反映されます。

ボードレベル アノテーション情報の編集

関連情報: Understanding Design Annotation

ボードレベル アノテーションは、回路図エディタを通して、コンパイルしたコンポーネント(物理的なコンポーネント表示)をアノテートするプロセスです。コンパイルしたドキュメント画面から直接、コンポーネントの物理的なデジグネータをグラフィカルに編集する機能により、効果的に個々のコンポーネントデジグネータへ変更することができます。これは、従来の Board Level Annotate ダイアログ (Tools»Board Level Annotate) での機能(複数のコンポーネントへバッチアノテーション変更を実行できる)を補足します。
 

ボードレベル アノテーションは、プロジェクト内の Annotation ファイル (*.Annotation) を通して有効になります。全てのアノテーション変更は、このファイルに保存されます。

グラフィカルな編集機能を使用して、物理的なデジグネータへする全ての変更は、Board Level Annotate ダイアログにアクセスする時にそこに反映されます。

物理的なデジグネータのグラフィカルな変更

ソース回路図のコンパイルしたドキュメント画面内で直接、コンポーネントの物理的なデジグネータを変更するには、フォーカスするためにデジグネータを一度クリックし、編集するために再度、クリックします。編集が完了したら、デジグネータから離れた箇所でクリックするか、または Enter を押します。

物理的なデジグネータのグラフィカルな編集 - 素早く効率的で ECO を使用しません!

その位置でのデジグネータの編集は、Locked Physical Designator を設定するためのグラフィカルなショートカットです。定義した Naming Scheme を使用してアノテートするには、コンポーネント、またはデジグネータのためのダイアログのコントロールを使用する必要があります ( 次の グラフィカルでない編集 の項目を参照してください。)。

更に、その位置でのデジグネータの編集は、Preferences ダイアログ (DXP»Preferences) の Schematic – General ページの Enable In-Place Editing オプションが有効である時のみ可能です。

グラフィカルでない編集

物理的な (コンパイルしたコンポーネント) デジグネータの直接のグラフィカルな編集に加えて、アノテーションを定義できるコンポーネントやデジグネータ オブジェクトのためのダイアログがあります。 Physical Component PropertiesDesignator Annotation ダイアログへアクセスするには、コンポーネント、またはそのデジグネータ上でダブルクリックしてください。

物理的なデジグネータのグラフィカルでない編集

これらのダイアログのアノテーションに基づいた内容は、同一です。もし、Assembly Variants ツールバーから部品実装バリアントが選択される場合、Physical Component Properties ダイアログには Variation も含まれます。

どちらかのオプションを指定して使用してください。:

  • Lock Physical Designator オプションを使用して、デジグネータを入力するカスタムデジグネータ。これは、グラフィカルにデジグネータを編集している時に設定されるオプションです。
  • 指定した naming scheme を使用して生成したデジグネータ。この場合に、Apply Naming Scheme オプションを有効にして、Board Level Annotation Options ダイアログへアクセスするために Annotate Options ボタンを使用します。ここから、事前に定義した naming scheme を選択、または自身の custom scheme を指定できます。物理的なデジグネータは、論理的なデジグネータ情報や指定した naming scheme に基づいて生成されます。
     

    物理的なデジグネータを生成するには、事前に定義した naming scheme、または自身の custom scheme を使用してください。

アノテーション結果は、ワークスペースに反映されます。
 

naming scheme を定義している時、Board Level Annotation Options ダイアログで定義したオプションはプロジェクトに渡って反映され、Options for Project ダイアログ(Project»Project Options) の Multi-Channel タブで定義された naming scheme が上書きされます。

 

Tranlsation of 'Graphical Editing of Assembly Variants and Board-Level Annotations v.13, Jul 07, 2009

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